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技術コラム

ステンレス容器の実験事例:餃子の餡の圧送
2018/03/07 09:00

MONOVATE株式会社ではデモ機の貸出を行っております。
今回は食品ユーザー様から餃子の餡を圧送する容器の製作依頼を頂き、弊社のデモ機を使用して、餡の圧送実験を行うことになりました。
その一部を公開いたします。

ステンレス容器の実験事例:餃子の餡の圧送

餃子の餡を空気で圧送します

今回は圧力容器「PCN-O-J-L-30」を使用しました。

粘り気が強い餃子の餡をしっかり圧送できるか実験します。

初めは勢いよく餃子の餡を排出できていましたが、

すぐに餡が出なくなってしまいました。

蓋を開けてみると、餡の中央に大きな穴が開いています。
ラットホールが発生し、空気が抜けてしまったようです。

そこで対策として、落し蓋を用意しました。

容器径と同じサイズの落し蓋を設置すれば、空気の抜けを防ぐことができるはずです。

結果は、無事にほとんどの餡を排出することができました。

容器内にもほとんど餡が残っていません。

先ほどの実験と比べると差は歴然です。
デモ実験によって、容器には落し蓋を設置することが決まりました。

?

 

デモ機の貸出、デモ実験承ります!

MONOVATEでは、ステンレス容器をご検討中の方向けにデモ機の貸し出しや、製品を利用したデモ実験を行っております。
原料や材料との相性、製品の使用感を確認したい場合には、お気軽にご相談ください。

購入前デモ・貸出サービスの詳細はこちら

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条件によってはすぐ錆びる!?ステンレス容器が錆びる原因と対策
2018/02/06 09:00

お客様から「ステンレス製なのにすぐに錆びてしまった」とお問い合わせをいただくことがあります。
ステンレス鋼(Stainless steel)は、「Stain(錆び、腐食)」「less(より少ない)」「steel(鋼)」という英語の通り、 非常に錆びにくい鉄の合金 です。
鉄と比べればかなり錆びにくいのですが、 まったく錆びないというわけではありません。

この記事の内容
  • ステンレスは「錆びない」ではなく「錆びにくい」
  • ステンレス容器が置かれている状況や内容物、箇所によって特に錆びやすくなる場合もある
  • 錆びを防止するには錆びやすいところをなくす加工を行ったり、内容物に合った材質の容器を使うのもひとつの手

ステンレス容器の錆びを防ぐポイントとは?

そもそも、なぜステンレスは錆びにくいの?

空気に触れると、自己修復も可能なバリアを形成!

ステンレスは、錆びの原因となる鉄よりも先にクロムが空気中の酸素と結合(=酸化)し、数nmの非常に薄い不動態皮膜(保護皮膜)を形成して、全体を包み込みます。不動態被膜は化学変化しにくく非常に強固なので、鉄が酸素と結合しようとする(=錆びる)のを防いでくれます。不動態被膜は傷が付くなどして破れることがありますが、瞬時に自己修復できるため鉄が錆びる隙を与えません。

弊社標準材質のSUS304の場合は、クロム18%+ニッケル8%+鉄でできています。(「18-8ステンレス」とも呼ばれていますが、18と8はこの成分のことを指しています。)ニッケルは不動態被膜をより形成しやすくする働きをします。

「錆びにくいはずなのに、錆びてしまった」その原因とは?

もらい錆び

ステンレス容器の表面に鉄などの金属が付着したまま放置してしまうと、その金属が錆びることでステンレス容器自体も錆びてしまう現象です。もらい錆びはステンレス鋼同士だけで起こるのではなく、ステンレス鋼以外の金属に接触していても起こります。

汚れや水分が付着している

ステンレス鋼の表面に汚れや水分が残っていると、その部分に不動態皮膜を形成することができないため、錆びやすい状態となってしまいます。

塩分が付着している

塩

ステンレス鋼は、ほかの金属に比べ塩分に対する耐食性は優れていますが、表面に付着したまま放置すると錆びてしまいます。材質にもよりますが、一般的にステンレス容器は塩分の含まれる内容物の保存には向いていません。

酸、アルカリなどの薬品を入れている

薬品

酸やアルカリの種類によっては、ステンレスとの相性が悪く、錆びが発生します。また、薬品の濃度や温度によっても影響が変わってきます。

>ステンレス鋼(SUS304、SUS316)の耐食性一覧表

ステンレス容器はどこが錆びやすい?

水や汚れが溜まりやすいところ

容器の角、取っ手の裏、縁巻き部など、洗いにくく汚れの溜まるところや、水分の溜まりやすいところが錆びやすくなります。

傷が付いているところ

傷に入り込んだ汚れや水分で錆びが発生する場合があります。金属製のもので傷付けた場合、もらい錆びの原因になります。

台や床と接しているところ

底

底面は、台や床などに接触するので傷が付きやすいところです。置いた場所が汚れていると汚れが付着してしまいますし、水に濡れた状態で金属の上に放置すると、もらい錆びの原因になります。

加工されているところ

曲げ、溶接など加工されている箇所は、水分や汚れが溜まりやすかったり、表面の組成が変化して錆びやすくなっている場合があります。

ステンレス容器の錆び対策

汚れや塩分、水分が残らないようにする

洗浄にて汚れや塩分を落とし、洗浄後は水気のある場所に放置せず、乾いたウエスで拭き上げてよく乾燥させます。

傷やもらい錆びに注意する

汚れや水が溜まるような深い傷を付けないように取り扱うことと、洗浄時は金属製や硬いたわしを使わず、柔らかいスポンジやウエスを使うことをおすすめしています。また、他の金属など錆びやすいものと長時間接することを避け、もらい錆びを防ぎます。

錆びやすいところを無くす

サニタリー容器

縁巻き部や取っ手の隙間を溶接などで無くし、汚れや水が溜まらないようになっている容器です。錆び対策としてだけでなく、洗浄時間も削減できます。

この製品を見る

袴(はかま)

袴

板を巻いた、スカートのようなものです。容器下部に取り付け、底が床などに触れないようにかさ上げします。袴の付いていない容器にはオプション加工にて取り付けいたします。

この加工を見る

電解研磨

表面を溶かして平滑化させる表面処理方法です。汚れなどの不動態被膜の形成に影響のあるものが取り除かれ、より強固な不動態被膜が形成されます。表面が滑らかになるので汚れが付きにくく、付いても落としやすくなります。

電解研磨について見る

フッ素樹脂コーティング

フッ素樹脂コーティング

PFAやPTFEなどのフッ素樹脂は、ほとんどの薬品に侵されません。接液部にコーティングすると、ステンレスの表面に薬品が触れないため、錆びを防ぐことができます。ただし内容物や目的に応じてフッ素樹脂の種類や膜厚を選定したり、ピンホールレスにする必要があります。

> 特注事例「耐食鏡板底排出容器」

フッ素樹脂コーティングについて見る

内容物に合った容器を使う

SUS316L製容器を使う

使用環境や内容物の種類によっては、容器の材質を変えることで錆びにくくなる場合があります。SUS316LはSUS304よりも耐食性、耐孔食性、耐粒界腐食性に優れており、SUS304と比較すると海水などにも強くなっています。

> 技術コラム「錆びに強いステンレスのハイグレード素材「SUS316L」をご存知ですか?」

インコネル(ハステロイ)製容器を使う

ステンレスと相性の悪い薬品を取り扱う場合、弊社ではインコネルで容器を製作することができます。インコネルとは、ニッケルを主とした合金です。材質によってはクロムやモリブデン等が含まれており、硫酸や塩酸などの酸化性雰囲気において、ステンレスに比べて優れた耐食性を持っています。詳細についてはお問い合わせください。

> 技術コラム「最近やってます!インコネルタンク特注製作事例」

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ステンレス容器の非該当証明書とは
2018/01/10 09:00

非該当証明書は、海外に工業製品を輸出する際に税関に提出する書類のひとつです。
輸出の際に必ず必要となる書類ではありませんが、多くの場合提出を要求されるようです。

今回は非該当証明書についてご紹介します。

この記事でわかること
  • 「非該当証明書」とはどのような書類なの?
  • 非該当証明書の内容とは
  • 非該当証明書を発行するのに必要な情報とは

非該当証明書とは

非該当証明書とは 「この製品は海外に渡った際に、軍事転用される製品ではない。」 ということを証明するための書類です。
海外に製品を輸出する際、兵器の開発や製造に関わりそうな製品は経済産業大臣の許可が必要となります。
日本国政府は輸送令にて、兵器の開発・製造に関わる製品及び技術を15種定めています。

ステンレス容器を含め多くの工業製品は、兵器の開発や製造に使用されるものではないため、上記15種の製品には該当しない「非該当の製品」となります。
これら非該当の製品を海外に輸出する際に、国に提出する書類を非該当証明書といいます。(お客様によっては、該非判定書と言われる方もいます)

非該当証明書の内容

非該当証明書には

  • リスト規制品に該当しないこと
  • キャッチオール規制の対象であること

という二つの旨が書かれています。以下、それぞれを簡単に説明します。

リスト規制品とは

リスト規制品とは、輸出の際に経済産業大臣の許可を受ける必要がある15項目の製品・技術のことです。例えば「武器」「電子計算機」「航法装置」など 兵器・軍事転用に直接関係する可能性が高い物品が対象 となっています。
リスト規制品の15項目は輸出貿易管理令にて定められており、これらの製品・技術は、輸出の際には規制がかけられています。 弊社のステンレス容器はもちろん、リスト規制品の対象にはなりません。

キャッチオール規制とは

キャッチオール規制は、輸出先の国や会社、製品の用途に問題がある場合、日本国政府が輸送を制限できるという規制です。
上記のリスト規制に該当しない製品であっても、 製品を扱う海外ユーザーとその用途が兵器開発に関わる恐れがある 場合、経済産業大臣の許可が必要となります。

上記のリスト規制によって大量破壊兵器に直接かかわる製品を規制したにも関わらず、過去のテロ事件においてリスト規制に 該当しない輸出品を使用して大量破壊兵器が作られた という事実が発覚したことから、キャッチオール制度が作られました。
キャッチオール規制はほぼすべての製品が対象となる規制です。
輸出者が海外の製品を扱う会社とその用途を確認し、問題が無ければ許可申請は不要 です。
弊社のステンレス容器は規制対象に含まれていますので、非該当証明書には対象であることの旨が記述されています。
あくまでも規制対象であることの旨であり、税関への許可申請が必要かどうかは輸出者側でお調べいただく必要があります。

ステンレス容器の非該当証明書発行

弊社のステンレス容器を購入される方には有償にて非該当証明書を発行いたします。
弊社の規格ステンレス容器(在庫品)は発行が可能です。
特注容器に関しましては都度、該非判定を確認いたします。

証明書作成を希望される方は

非該当証明書の発行にあたり、作成依頼書の記入をお願いしております。
証明書に記載する宛先と貨物名、型式等を記入していただきます。
また弊社製品の輸出国と使用者を記録として保存しています。

輸出貿易管理令非該当証明書 作成依頼書ダウンロード

 

お気軽にお問い合わせください

非該当証明書の発行ついてはお気軽にお問い合わせください。
各種検査・証明書類についても対応しています。

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製品の仕様やオーダーメイドについてなど、なんでもご相談ください。

ステンレス容器ってRoHS指令に関係あるの?
2017/12/05 09:00

「RoHS指令」「RoHS指令対応品」という言葉、一度は聞いたことがあるかもしれません。
弊社でも「ステンレス容器はRoHS指令に対応しているか?」「証明書はあるか?」というお問い合わせを頂くことがあります。
RoHS指令はどういったもので、ステンレス容器とどのような関係があるのでしょうか。

この記事を読むべき方
  • RoHS指令とは何かについて知りたい方
  • ステンレス容器がRoHS指令の対象になっているか知りたい方
  • RoHS指令に適合しているかの保証書が必要な方

RoHS指令(欧州RoHS)とは?

RoHS指令のRoHS(ローズ)は「Restriction of Hazardous Substances」の略で、2006年に施行された、電子・電気機器における特定有害物質の使用制限についてのEU(欧州連合)による指令です。
2011年に改正されたため、現在では「改正RoHS指令」「RoHS2指令」とも呼ばれています。
それ以前のRoHS指令(旧RoHS)は2013年に廃止されました。

目的

EU内の埋め立て場や焼却施設では鉛などの有害物質による地下水の汚染等が問題となっており、ほとんど前処理されずに埋め立て・焼却されている電子・電気機器に含まれる有害物質が問題視されました。
特定有害物質を含む電子・電気機器の販売を防止することで、環境への悪影響を防止する目的で作られました。

対象


除外品もあり一概にはいえませんが、おもちゃから医療機器まで様々な電気製品が対象となっています。
ステンレス容器は対象に書かれてはいません。

適用国

基本的にはEU加盟国に向けた指令ですが、欧州経済地域(EEA)などEUの法規則を原則的に受ける枠組みの加盟国、RoHS指令と同等内容の法令を制定している国へも適用となるようです。

RoHS指令における規制物質と閾値

RoHS指令は、特定有害物質の含有量を閾(しきい)値以下に規制する指令であり、規制する物質全てを含有してはいけないということではありません。
しかしRoHS指令に完全に対応していなければ、適用国内に製品を出荷することができません。

規制物質と閾値

規制物質は下記1~6の6物質と、2015年にフタル酸の4物質が追加され、合計10物質となっています。
※追加制限物質の4物質の適用は2019年7月以降。
閾値(=限界値)がとても重要になり、カドミウムが厳しい数値となっています。

規制物質とその閾値

1. 鉛及び鉛化合物 1000ppm以下  
2. カドミウム及びカドミウム化物 100ppm以下  
3. 水銀及び水銀化合物 1000ppm以下  
4. 六価クロム化合物 1000ppm以下  
5. PBB:ポリ臭化ビフェニル 1000ppm以下  
6. PBDE:ポリ臭化ジフェニルエーテル 1000ppm以下  
7. DEHP:フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) 1000ppm以下 ※適用は2019年7月以降
8. BBP:フタル酸ブチルベンジル 1000ppm以下 ※適用は2019年7月以降
9. DBP:フタル酸ジブチル 1000ppm以下 ※適用は2019年7月以降
10. DIBP:フタル酸ジイソブチル 1000ppm以下 ※適用は2019年7月以降

RoHS指令の罰則

RoHS指令自体に罰則はありませんが、各適用国の国内法に罰則があります。
罰金や製品の回収、市場からの排除などの厳しい罰則となっているようです。

ステンレス容器とRoHS指令の関係

RoHS指令の対象には含まれていないステンレス容器。
ではどのような場合にRoHS指令に対応しているかの証明が必要となるのでしょうか。

適用国内に輸出するため

容器が機器の一部に組み込まれたり、機器と一緒に使われることがあります。
適用国内へ輸出したり、適用国内の工場等で使う場合に必要となることがあります。
RoHS指令は機器を構成する部品一つ一つについて規制物質の含有を閾値以下にしなければいけないため、機器にステンレス容器が組み込まれる場合は、ステンレス容器もRoHS指令対応品でなければいけません。

「環境や人にやさしい製品か」を判断するため

製品に環境負荷物質が含まれているか知りたい場合に、RoHS指令の規制物質と閾値を目安としたり、RoHS指令に対応している製品かどうかを購入の判断材料とする企業やユーザー様が増えてきました。
RoHS指令に対応している=環境規制に対応している製品という証明の1つとなっているようです。
このように日本においては、製品の安全性を証明するものの1つとしてRoHS指令が使われることがあります。

ステンレス容器の対応・非対応

弊社製容器の多くは対応しています

弊社のステンレス容器の多くはRoHS指令に対応していますが、使っている部品により非対応となっている容器もあります。特注製品については都度調査が必要となります。

非対応になる可能性のあるステンレス容器

下記は一例であり、この他の容器・部品もRoHS指令に非対応となる場合があります。

黄銅(真鍮)製の部品を使っている

黄銅に鉛を添加して切削性を向上させているので、含有量によってはRoHS非対応です。
黄銅に使われている亜鉛の不純物にカドミウムが含まれています。
※黄銅(真鍮)を使用している南京錠付密閉容器各種?/?蛇口付容器各種はRoHS非対応となっております。

メッキされた部品を使っている

メッキ時に6価クロムでクロメート処理されているものはRoHS非対応となります。

塗装された部品を使っている

塗料にカドミウムや鉛などを含有している場合があります。

(2019年以降)樹脂やゴムの部品を使っている

塩化ビニル樹脂(PVC)には可塑剤としてフタル酸が使用されている場合があります。
フタル酸は塗料や接着剤などの溶剤、ケーブル被覆、ゴム製品に含有している場合があります。
※密閉容器(CTH/CTL)に使われているシリコンゴムパッキンはRoHS対応となっています。
※現状の6物質でRoHS対応となっている製品でも、10物質となると非対応になる場合があります。詳細についてはお問い合わせください。

保証書の発行

お客様のご要望に応じて、製品における規制物質の含有量について調査し、有償にて保証書を発行しています。
特注加工部材や購入部品を使用している製品については、メーカーに問い合わせるため発行日数がかかります。
製品の梱包材についても提出いたします。

製品の例:CTH-21
クリップタイプのステンレスタンク
保証書の例

欧州RoHS以外のRoHS指令

EUだけでなく中国、アメリカ、韓国など多くの国で、各国が独自に規制内容を取り決めたRoHS指令があります。日本ではRoHS指令に関連するものとして資源有効利用促進法やJ-MOSSと呼ばれるJIS規格があります。

 

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製品がRoHS指令に対応しているかどうかについてはお気軽にお問い合わせください。
各種検査・証明書類についても対応しています。

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最適なタンクはどれだ!?サニタリー製品の特長や違いをご紹介
2017/11/08 09:00

ステンレス容器は耐食性に強く、衛生グレードの高い製薬工場や食品工場、半導体工場で使われています。
現在ではサニタリー製品やハイジェニック製品といった名前で、様々な生産現場からご要望を頂いております。

一見どの容器も同じように綺麗に思えますが、実は個々の製品が持つサニタリー性には特長や違いがあります。
もしかしたら現在使っているサニタリー容器よりも、もっと現場に適したステンレスタンクがあるかもしれません。

今回はMONOVATEのステンレスタンクが持つ、サニタリー性の違いについてご紹介するので、あなたの使い方に最適なステンレスタンクを見つけていただきたいです。

製品紹介

ステンレス汎用容器

サニタリーグレード:
MONOVATEの標準品

様々な用途に使えます

MONOVATEのスタンダードな丸形ステンレスタンクです。
素材は耐食性が良好なSUS304を使用し、内外面はバフ研磨で処理をおこなっています。
汚れがたまりにくいように、底の角部分には丸みをつけています。
標準的な用途であればこの容器をおすすめします。

製品の詳細を見る

>【関連コラム】 バフ研磨ってなに?製品を綺麗に仕上げるMONOVATEのこだわり

316L容器

サニタリーグレード:★★☆
錆・腐食に強いステンレス容器

薬品を扱う場合におススメです

素材にSUS316Lを使用しており、腐食や錆に強い容器です。
SUS316L は、SUS304より耐食、耐孔食、耐粒界腐食性に優れています。
主に製薬・化粧品メーカー様などで使用されております。

製品の詳細を見る

サニタリー容器

サニタリーグレード:★★☆
隙間の無いステンレス容器

コンタミネーションを予防します

容器の隙間を溶接し、洗浄液や異物が溜まりにくい容器です。
汎用容器と比べると、タンク縁巻き部が溶接され、取っ手は隙間の無いサニタリー取っ手になっています。
異物や水滴がたまる隙間がないため、異物混入のリスクを下げることができます。

製品の詳細を見る

>【関連コラム】 洗浄時間が短縮できる隙間の無いステンレス容器とは?

医薬品保管容器

サニタリーグレード:★★★
ハイグレードモデル

些細な汚れも入れたくない場合におススメです

原料粉末、中間製品の保管を目的とした、医薬品製造の専用容器です。
容器内面は電気の力でステンレス表面を溶解させる電解研磨処理を施しています。
バフ研磨では微量に汚れが残ってしまう場合があります。(詳しくは関連コラムをお読みください。)
それを回避したい製薬、半導体メーカー様では電解研磨を施した容器をご利用いただいています。
素材にはSUS304より耐食性、耐酸性、耐孔食性の高いSUS316L 材を使用しています。
縁巻き部と取っ手には隙間が無いよう全周溶接を施しています。
ステンレス容器の中でもハイグレードな仕様を誇る製品です。

製品の詳細を見る

>【関連コラム】最高グレードの電解研磨
>【関連コラム】バフ研磨ってなに?製品を綺麗に仕上げるMONOVATEのこだわり

 

お気軽にご相談ください

耐食性や、コンタミ防止などサニタリー製品に求められるものは使用状況によって変化します。
MONOVATEはお客様の生産現場が求めるスペックに最適な製品をご提供いたします。
サニタリー製品は今回ご紹介した容器だけではありません。
受注生産にて、各種素材変更、表面処理の変更をお受けいたします。ぜひご相談下さい。

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洗浄時間が短縮できる隙間の無いステンレス容器とは?
ステンレスって本当にキレイ?表面を拡大してみました。
2017/10/03 09:00

つるつる、ざらざら、すべすべ…素材や表面仕上げによって、ステンレスは様々な表情を見せます。
しかし実際の表面がどのようになっているのかは、目視ではわかりません。
そこで今回は、走査電子顕微鏡(SEM)を使って撮影したステンレス表面の写真(SEM画像)をご紹介します。

走査電子顕微鏡(SEM)とは?

光を利用した光学顕微鏡(虫めがねや一般的な顕微鏡等)とは異なり、電子線を利用した顕微鏡です。
光学顕微鏡では見ることのできない、細かな表面構造まではっきりと見ることができます。

1.素材のままのステンレスの表面

BA材

弊社のステンレスタンクで主に使用している、ステンレス鋼板の表面仕上げです。
鏡面のように光沢を持っており、写り込みがあります。

BA材のライト写り込み例
SEM画像

見た目はつるつるで艶がありますが、SEM画像では縦に細かな傷があります。
しかし深い傷や目立つ凹凸もなく、拡大してみてもつるつるな状態だということがわかります。

2B材

一般的に使用されているステンレスの表面仕上げです。
すべすべした銀白色の表面で、写り込みはありません。

2B材のライト写り込み例
SEM画像

見た目は艶消しでマットな質感ですが、SEM画像では表面にウロコのような凹凸があるのがわかります。

2.表面処理を施したステンレスの表面

バフ研磨

バフ研磨は、綿やフェルトで作られた「バフ」を、ステンレスの表面に回転させながら当てる研磨方法です。
表面にとても細かい傷を付けて光沢を出しています。

バフ研磨の例

弊社で一般的な320番のバフ研磨をBA材と2B材に施したSEM画像を見てみます。

BA材+#320バフ研磨のSEM画像
2B材+#320バフ研磨のSEM画像

SEM画像を比較すると、どちらも一定方向に長い傷が付いていることがわかります。
特にBA材では、バフ研磨をすることで、素材そのものの表面よりも傷が増えてしまいます。

また、黒い斑点は溝に残った研磨剤です。
このように、バフ研磨は見た目はキレイになっても、表面には傷や汚れが付いています。

弊社では製品にBA材を使用し必要な部分のみ研磨を行うことで、表面をキレイに保てるようにしています。
バフ研磨について詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

電解研磨

電解研磨は、電解液中で金属表面から金属イオンを溶出させ、表面を平滑化させる研磨方法です。
非常にきれいな鏡面に仕上がります。

電解研磨例

BA材+電解研磨のSEM画像
2B材+電解研磨のSEM画像

SEM画像を比較すると、どちらも凹凸がなく滑らかな表面になっていることがわかります。
2B材では、ウロコのような凹凸が無くなっています。
電解研磨について詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

バフ研磨+電解研磨

320番のバフ研磨後に電解研磨を施したもののSEM画像です。

BA材+#320バフ研磨+電解研磨のSEM画像
2B材+#320バフ研磨+電解研磨のSEM画像

SEM画像を比較すると、バフ研磨によると思われる傷が薄く残っていますが、バフ研磨のみの表面に比べて表面がとても滑らかになり、黒い斑点(研磨剤の残留)もかなり少なくなっています。

PFAコーティング(50μm)

ステンレスの表面にフッ素樹脂をコーティングした表面処理です。
非粘着性により液のすべり性が向上し、表面は汚れても簡単にふき取りができます。

SEM画像

SEM画像を見てみると、なだらかな凹凸があり傷が多く見られます。
PFAの硬度は鉛筆の「H」程度と言われていますので、ステンレスに比べ表面が柔らかく傷が付きやすいことがわかります。
フッ素コーティングについて詳しくはこちらのページをご覧ください。

gemini処理®

gemini処理®はステンレスの表面を直接加工した表面処理です。
粉の付着を抑止し、すべり性が向上します。

SEM画像

SEM画像を見てみると、細かな凹凸が見られます。
これはこの表面処理方法がブラスト処理の一種であるためです。
gemini処理®を施した製品についてはこちらのページをご覧ください。

番外編:シリコンパッキン

弊社のクリップ式密閉容器の付属品「A型シリコンパッキン【PQA】」も見てみました。

SEM画像

少し波が見られますが、滑らかな表面になっていることがわかります。

 

?
撮影機種:走査電子顕微鏡  倍率:1000倍
撮影場所:埼玉県産業技術総合センター 撮影素材サイズ:15mm×15mm
転用防止のため画像にロゴマークを追加しています。
gemini処理®は株式会社不二製作所の商標です。
表面は一般的な洗浄をしたあとに撮影しています。

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液体・粉体の残量を確認できる!レベルセンサーってなに?
2017/09/05 09:00

ステンレス容器は透明ではないため容器内の残量を確認することはできませんが、容器にセンサーを設置することで、残量を一目で確認することができます。
更に投入機などの機械と連動させることで、中身が一定量減ると自動で補充させることもできます。
今回は、残量を確認できるレベルセンサーをご紹介します!

レベルセンサーの種類

レベルセンサーは容器内の液面の高さを計測します。容器内での高さを見るために、フロートを設置したり電気的に位置を測る方法があります。
様々なセンサーがありますが、その中からいくつかを紹介します。

フロート式液面計

フロート式液面計は、容器内にフロートを浮かべその高さを機械的に検出し、フロート内のスイッチにより電気信号を制御器に送る液面計です。
手軽でコストが安く収まります。

静電容量式液面計

静電容量式液面計は、材料の持つ固有の誘導率を検知し計測して電気信号を送る液面計です。
粉体や粘度の高い液体等にも使用できます。
センサーをフッ素樹脂などで被覆すれば腐食性液体にも 使用できます。

超音波式液面計

超音波式液面計は、容器内の液体に触れることなくその高さを検出し、電気信号を制御器に送る液面計です。
制御器はその信号によりバルブを駆動し、材料の供給などの自動制御や満水や減水などの警報を行います。
非接触でコンタミを嫌う薬液、食品タンク等に使用されています。
取り扱いも容易です。

容器に加工してレベルを計測する方法

センサーなどの機器を設置しなくても、ステンレス容器に加工するだけでレベルを計測する方法もあります。

目盛り加工

容器に直接目盛りを打刻します。使用しているうちにメモリが消えるということはありません。目盛りの間隔や数は、お客様の用途に合わせて調整することができます。

目盛り加工の詳細を見る

レベル計

容器の胴に継手を付け、半透明なパイプ(弊社ではPFAパイプ)を取り付けます。容器内の液体の高さを直接見ることができ、パイプの横に目盛りを設置し内容量を確認することもできます。ガラスパイプによる市販品もあります。

レベル計の詳細を見る

角フランジのぞき窓

容器の側面に設置するのぞき窓です。ガラスには耐熱強化ガラスを使用しています。容器内の液体の高さを直接見ることができるだけでなく、簡単に分解・洗浄ができるので取り扱いが簡単です。

角フランジのぞき窓の詳細を見る

 

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MONOVATEでは、1品からのオーダーメイド製作を承っております。「使いにくい」「ちょうどよいサイズがない」などのお悩み、製作可否などお気軽にご相談ください。

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ステンレス容器でも内容物の残量を簡単に確認したい

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ステンレス容器を長持ちさせる洗浄方法とは?
2017/08/01 09:00

 

ステンレス容器の使用後に必ず行うのが容器の洗浄です。
しかし誤った洗浄方法によっては傷ができたり、錆びてしまうこともあります。

今回はステンレス容器を長持ちさせるために大切な、ステンレス容器の洗浄方法についてご紹介します。

洗浄方法

ステンレス容器の洗浄手段としては、手洗いの洗浄と機械を使った洗浄の2つに分けられます。

手洗い

水・洗剤・スポンジ等を使って人の手で1つずつ洗う洗浄方法です。
洗う数が少ない場合や、あまり大きくない容器に適しています。

手洗い洗浄例

洗浄機

機械を使って洗浄剤と高温の水等で汚れを落とす洗浄方法です。
高圧洗浄機や超音波洗浄機が使用されています。
大型容器や数が多い場合の洗浄に適しています。
超音波では、手洗いで落としきれない油分や汚れを落とすことができます。

洗浄機

洗浄のポイント

洗剤

 中性洗剤を使用します。

スポンジ

表面に傷を付けないように、柔らかいスポンジで洗います。
金属製や樹脂製の硬いたわし等で擦ると、傷や錆びの原因になります。

スポンジ

すすぎ

きれいな水で洗剤や汚れを流します。

POINT:最後のすすぎにお湯を使うと、水が乾きやすくなります。

ふき取り・乾燥

表面に傷を付けないよう柔らかいウエスで拭き取ります。
錆び防止のため、水滴が残らないようにウエスでよく拭き、十分に乾燥させてください。
水気を取るウエスと、仕上げ拭きのウエスの2枚を使うと乾きが速くなります。

POINT:隙間部分にエアーガン(ダスターガン/ブローガン)等でエアーを吹き付け、溜まった水を出すと速く乾燥できます。
POINT:水気を取った後にアルコール(エタノール)を付けたウエスで拭くと、残った汚れも拭き取れます。

洗浄後のよくあるトラブル

錆びが発生した

水分や汚れが残っていたり、濡れたままで放置すると錆びの原因になります。
また濡れたままで金属の上に置いてしまうと、もらい錆びの原因になります。
容器は汚れが残らないように十分に洗い、水分が残らないようによく乾燥させてください。

ステンレス容器の錆び対策については、こちらのコラムでご紹介しています。

水滴の跡や拭き跡が残る

水に含まれていた不純物が、水分の蒸発により表面に残って跡になることがあります。
最後のすすぎに純水を使用するか、もしくは純水を含ませたきれいなウエスで拭き取ってください。

コンタミが心配な場合の対策

電解研磨

弊社の洗浄は一般的な汚れを落とすことを目的としています。
コンタミ等の問題が心配されるユーザー様に対しましては、納入前の初期洗浄と使用後の洗浄時間を短縮させる方法として電解研磨による洗浄をご提案しています。

弊社で行っている電解研磨については、こちらのコラムでご紹介しています。

汚れが溜まりにくい・洗いやすい容器を使用する

容器縁巻き部や部品の取り付け部分にある隙間をなくし、汚れや洗浄液が溜まらない容器を使用していただくことで、コンタミ対策や洗浄時間の短縮になります。

洗浄時間が短縮できるステンレス容器については、こちらのコラムでご紹介しています。

 

お気軽にお問い合わせください

ユーザー様のご希望にあわせて、1品からオーダーメイドでステンレス容器を製作いたします。
「洗いやすい構造にしたい」「滅菌できるものにしたい」など、お気軽にご相談ください。

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バフ研磨ってなに?製品を綺麗に仕上げる日東金属工業のこだわり
2017/07/07 09:00

鏡のように反射する美しいステンレスの表面。この美しさが素材の持ち味ではなく人工的に作られたものだということをあなたは知っていましたか。一般的に、ステンレス容器の表面はバフ研磨と呼ばれる研磨方法で人の手によってピカピカに磨かれています。

この記事でわかること
  • バフ研磨の方法とその効果とは
  • バフ研磨をすることによるデメリットとは
  • わずかな汚れも気になるという方におすすめの「電解研磨」とは

バフ研磨とは

バフ研磨はステンレスの表面を仕上げるために行う研磨方法の一種です。「バフ」とはステンレスを研磨する際に使う道具の名称です。綿やフェルトで作られた「バフ」を、ステンレスの表面に回転させながら当てることでステンレスの表面を研磨します。

バフ研磨には種類があり、多くは数字で「○○番」という呼び名で区別されています。一般的に、この数字が大きくなればなるほど研磨された表面に光沢が生まれ、グレードが高くなります。800番のバフ研磨となると鏡面加工と呼ばれ、鏡のような反射を生み出します。

またバフ研磨は加工時についたバリや傷を除去したり、表面の平滑度を上げるといった効果もあります。ただMONOVATEでは、製品に対して最低限必要なバフ研磨しかおこなっておりません。それは製薬・食品業界と関わり続ける、ステンレスタンクメーカーとしての「こだわり」があるからです。

バフ研磨のデメリット・MONOVATEのこだわり

バフ研磨はステンレスの表面を磨く作業であるとご説明いたしましたが、磨くといっても表面がつるつるになるわけではありません。実際には、バフを当てることで、表面にとても細かい傷をつけて光沢を出しています。

バフ研磨は「研磨剤」という磨き粉のようなものを、回転しているバフに塗布してから容器を研磨するのですが、この時にバフ研磨で発生した細かい傷の隙間には、この研磨剤の油が付着してしまいます。MONOVATEではバフ研磨後、製品の洗浄をおこなっていますが、正直なところ洗浄工程で汚れを完全に除去することは難しいです。

つまり、表面をきれいに磨くバフ研磨は、実はやればやるほど表面を汚してしまっているのです。

そこでMONOVATEでは、バフ研磨を極力抑えるために容器の母材であるステンレス材で品質の良いものを厳選し、加工跡を除去する目的で、容器の該当する範囲のみバフ研磨を施すようにしています。長年の実績からお客様のご使用状況や求められる品質を把握したうえで研磨を施すことでMONOVATEオンリーワンの品質を作り出しています。

電解研磨もおすすめです!

もちろん、容器内のわずかな汚れでも気になるというお客様はたくさんいらっしゃいます。そんな時にはさらにグレードの高い「電解研磨」をおすすめしております。

お気軽にご相談ください!

MONOVATEでは、お客様のご希望に合わせたステンレス製品を1品からオーダーメイドで製作しています。用途や内容物に応じてバフ研磨電解研磨フッ素樹脂コーティングなどの表面処理方法の変更も承っておりますので、製作可否などお気軽にご相談ください。

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品質に対する取り組み【加圧容器の検査】
2017/06/07 09:00

ステンレス容器の中でも圧力をかけて使用する加圧容器の場合、お客様に安心してお使いいただけるように、容器に所定の圧力をかけた場合にきちんと耐えられるか、気密性が十分保たれるかの検査をおこなっています。

今回は加圧容器の検査の中でも弊社で主におこなっている検査方法についてご紹介します。
加圧容器(圧力容器)の基本的なお話については、こちらのコラムをご覧ください。

耐圧検査(加圧・減圧)

容器が所定の圧力に耐えられるかを確認するための検査です。
加圧による検査の場合は水圧、減圧による検査の場合はエアーによる検査をおこなっています。

検査方法の例:加圧検査

1)容器を満水にする。
2)手動ポンプでさらに水を送り込み、設計圧の1.5倍の圧力をかける。(例:設計圧が0.18MPaの場合、0.27MPaで検査する。)
3)一定時間放置する。
4)圧力計の値が変化していないか、シール部分や溶接部から水が漏れていないか目視や触って確認する。※欠陥のある場合は圧力計の値が大きく変化したり、容器外部に水が漏れる。

気密検査

容器へ所定の圧力を加えた時に気密性が充分に保たれるかを確認するための検査です。
エアー(空気)による検査をおこなっています。

検査方法の例

1)密閉した容器にエアーを送り加圧する(~0.02MPa)。
2)一定時間放置する。
3)圧力計の値が変化していないかチェックする。※欠陥のある場合は圧力計の値が大きく変化する。

漏れ検査(ヘリウムリークテスト)

ヘリウムとリークディテクタ(検査装置)を使って行う検査で、ヘリウムリークテストとも呼ばれます。
高精度でシール部や溶接部の微細な漏れも検出できます。
弊社では主に半導体メーカー様へ納入している製品に実施しています。

検査方法の例:真空吹き付け方法

1)リークディテクタを容器と接続し、容器内部を減圧する。
2)シール部や溶接個所にヘリウムを吹き付ける。
3)リークディテクタの値をチェックする。※欠陥のある場合は欠陥部からヘリウムが容器内部に入り込むため、リークディテクタの値が大きく変化する。

MONOVATEの品質に対する取り組み

弊社では、製品の品質を保つために様々な検査をおこなっております。
またお客様からご依頼があれば、御意向に合わせた検査をおこなうこともあります。
ステンレス容器の検査方法に関してご質問等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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品質に対する取り組み【浸透探傷試験】
2017/05/09 09:00

今回は弊社の品質に対する取り組みについてご紹介します。

弊社で製作しているステンレス容器は製薬現場や食品生産現場、化学薬品の実験など幅広く様々な場所でお使いいただいております。共通して言えるのは、どの現場も繊細な作業を行うがゆえにステンレス容器は高品質なものが求められているということです。

弊社では、製品の品質を保つために様々な検査をおこなっております。またお客様からご依頼があれば、ご意向に合わせた検査をおこなうこともあります。
今回はその中の一つ、浸透探傷試験についてご紹介します。

浸透探傷試験とは

浸透探傷試験は、ステンレス容器の表面ににクラック(亀裂)や貫通穴が生じていないかを調べるための検査です。浸透探傷試験は製品に検査液を塗り、色の様子を観察することで亀裂を探します。

上の写真は浸透探傷試験でステンレスの蓋の裏側を検査した写真です。
検査は蓋とノズルの溶接部分に対しておこないます。一番左がステンレス蓋の元々の状態。真ん中が浸透探傷試験で白色の現像材を塗った状態、一番右はノズルの溶接部分を拡大した写真です。
蓋と継手のつなぎ目部分に亀裂を示す赤い点が見えます。浸透探傷試験で赤い点や模様が生じるということは、そこに亀裂や貫通穴が存在することを表します。

実際に、写真のステンレス蓋には、蓋とノズルの溶接部分に溶接不良がありました。

浸透探傷試験の原理

浸透探傷試験は毛細管現象という原理を利用しています。毛細管現象とは、細い隙間や管のような空間を重力に関係なく液体が入り込んでいく現象です。

まず初めにステンレスの表面に赤い塗料を塗布します。この時、ステンレスの表面に亀裂や穴が空いている場合、赤い塗料がこの隙間に入り込みます。
次に赤い塗料を軽く拭き取り、その上から白い塗料を吹きかけます。白い塗料は乾くと無数の細かい隙間持つ膜を作り、毛細管現象により赤い塗料が白い塗料の隙間に吸い上げられます。

このように浸透探傷試験を行うことで、ステンレスに生じた亀裂や貫通穴を発見することができます。

品質を守るために

MONOVATEでは、お客様に最適の品質を保つために浸透探傷試験をおこなっております。
特に電解研磨を行う場合には、容器の溶接部の状態を厳重にチェックします。もし亀裂を見逃してしまうと、電解研磨を施した後に亀裂が発見され、最悪の場合再製作を行わなくてはなりません。
お客様に最適な品質のステンレス容器を納期通りに製作するために、MONOVATEでは自主的に、有資格者による浸透探傷試験を行い品質保守に努めております。もちろん、お客様からのご要望があれば浸透探傷試験を行い、検査証明書も発行いたします。

ステンレス容器でお困りの方はぜひMONOVATE株式会社までお問い合わせください。

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ステンレス容器の洗浄方法

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製品の検査や書類について、製品のオーダーメイドについてなど、なんでもご相談ください。

温調効率アップや火傷防止に!ジャケットタンクの断熱方法とは?
2017/04/05 09:00

ジャケット(外槽)付きのステンレスタンクを使用し、ジャケット内部に温水やスチーム等を流すとタンク表面も高温になります。
タンクに断熱の対策を取らないと、タンク表面からの放熱によって作業環境温度が上昇してしまったり、室温が低い場合は、なかなかタンクの温度が上がらなかったりします。
また、誤って高温のタンクに触れてしまうと火傷の恐れがあります。

今回はジャケットタンクの断熱方法についてご紹介します。

断熱の目的

ジャケットタンクの断熱の目的は、使用環境や温度によって異なりますが、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 高温のタンクに触れることによる火傷等の事故を防ぎたい
  • 省エネ、昇温時間の短縮など、効率よく温調したい
  • タンクからの放熱による室温の上昇を抑制したい

断熱方法

弊社で製作しているステンレス製のジャケットタンクで採用している断熱方法は大きく3つに分けられます。

1.ジャケット部に直接触れないように外装を付ける

?

ジャケットの外側に筒状の外装を取り付けて断熱します。
ジャケットと外装の間には隙間があり、外装への熱伝導を少なくしています。
外装はタンクの材質と同じステンレス(SUS304)です。

長所

  • 直接ジャケット部に触れないので火傷防止になる。

短所

  • 放熱を防いでいないので、温調効率アップや室温上昇などの対策とはならない。

 

|(特注事例)撹拌機座付ジャケット容器

断熱カバー

化粧品メーカー様へ納入した特注事例です。
火傷防止の外装を装着し、直接ジャケットに触れないようになっています。

 

外装付きの事例を詳しく見る

2.ジャケット部に断熱材(保温材)を入れる

ジャケット内に断熱材を入れて断熱します。
水などを流すジャケットの更に外側に断熱材を入れたジャケットを作ります(2重ジャケット)。
弊社の断熱材は主にグラスウールを使用していますが、他にはパーライトや発泡ウレタンなどがあります。

長所

  • タンク内に断熱材が収納されているので、使用時や洗浄時に干渉せず取り扱いしやすい。
  • タンクの外側まで熱が伝わりにくいため、火傷防止、温調効率のアップ、室温の変化を抑えることができる。

短所

  • タンク製作時に断熱材を入れるため、既存タンクへの対応ができない。
  • 断熱材と断熱材を入れるジャケットで容器が重くなる。

 

グラスウールとは

人工的に作られたガラス繊維でできており、綿状で加工しやすく、コストパフォーマンスの良い断熱材です。住宅の断熱材としても広く使用され、吸音材としても使われています。

 

|鏡板型耐圧ジャケット容器 断熱槽・脚付【DT-TJJ-L】

保温・保冷効果を高め火傷や結露の対策ができる、断熱槽付きのジャケット容器です。
ジャケット部の外側にグラスウールを閉じ込めた断熱槽を設け、保温・保冷効果を高めています。

 

断熱槽付き容器を詳しく見る

3.断熱カバーを取り付ける

タンクの外側に断熱材の入ったカバーを取り付けて断熱します。
カバー内にはグラスウール・ニードルマット等の断熱材が入っています。(メーカーにより異なります。)
クリーンルームでも使用できる低発塵性の断熱カバーもあります。

長所

  • 既存のタンクにオーダーメイドで専用カバーを製作でき、繰り返し使用できる。
  • カバーの外側まで熱が伝わりにくいため、火傷防止、温調効率のアップ、室温の変化を抑えることができる。
  • カバーが取り外しできるので、容器に断熱材を入れる場合に比べて軽い。

短所

  • タンク洗浄時にカバーを取り外す必要がある。
  • 使用環境によってはカバーの材質を変える必要がある。

 

|断熱カバー【ECK】

断熱カバー

繰り返し使用できるステンレスタンク用の断熱ジャケットです。
タンクに合わせてオーダーメイドで製作します。

 

断熱カバーを詳しく見る

 

その他の断熱方法:真空ジャケット容器

弊社では製作しておりませんが、ジャケット内を真空にすることで、熱が外へ逃げないようにして保温効果を高める方法もあります。(例:魔法瓶)また、断熱材を入れて真空にする場合もあります。

結露対策

ジャケットに冷水を流して保冷する場合など、室温との温度差によってはタンク表面に結露が生じてしまいます。結露はカビやサビの原因だけでなく、異物(不純物)混入の原因にもなります。
保温の場合と同様にタンクに断熱材を入れたり断熱カバーを使用することで、タンク表面と室温との温度差を低くでき、結露防止になります。

採用事例

断熱カバーを取り付けた事例
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外装を取り付けた事例

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断熱材を取り付けた事例
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ステンレス容器の製作だけでなく、周辺部品等の選定もお任せください。
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用途別にご紹介!ステンレス容器に設置するバルブ特集
2017/03/07 09:00

バルブとは配管を通る、液体や粉体の流量を調節する弁を指します。
ステンレス容器では、容器を使って混合した液体・粉体を別の場所に移す際にバルブを使って流量を調節するのが一般的です。

バルブには様々な特長を持つものが存在し、用途に合わせて最適なバルブを選ぶことで、生産工程のコストや異物混入のリスクを抑えることができます。
バルブの選定する際には、液体と粉体をどちらを扱うのかが重要になります。

今回は使用対象を液体と粉体に分けて、ステンレス容器と一緒に使用することが多いバルブをご紹介いたします。

液体を扱う際によく使うバルブ

ボールバルブ

弁が、中心に円筒状の穴が空いている球の形をしており、球が90度回転することで開閉をおこなう。
接 液箇所のパッキンがPTFE製で、ある程度の流量調整が可能な使い勝手の良いバルブ。

MONOVATEでは液体を扱うステンレス容器に設置することが多い。
汎用性は高いが、バルブ開閉時にわずかに液がバルブ内に残るため液溜りが発生してしまうので、コンタミなどが気になる場合はメンテナンスが重要になる。
>ボールバルブを採用している製品はこちら(一例)

ダイヤフラムバルブ

弁の駆動部を、ダイヤフラムと呼ばれる薄い膜が覆っておりこの膜を管内に押し付けることで開閉をおこなう。
このバルブの特長は密閉性の高さで、通常のバルブは駆動部の隙間に流体が溜まってしまうことがあるが、駆動部を膜で覆ったダイヤフラムバルブは液溜りなく液を通すことができる。

MONOVATEでは、PTFE製のダイヤフラムを持つバルブを選定しており、薬品を扱う容器に設置している。
> ダイヤフラムバルブの詳しい情報はこちら

ポケットレスバルブ

バルブの管内にシリコンのチューブがついており、シリコンチューブを押しつぶすことで弁の開閉をおこなう。
接液面に隙間の無いポケットレス構造なので、クロスコンタミネーション等の防止になる。
シリコンチューブは簡単に着脱でき洗浄が簡単で、サニタリー性を求める場合に適している。
> ポケットレスバルブの詳しい情報はこちら

粉体を扱う際によく使うバルブ

バタフライバルブ

円盤状の弁を持ち、弁が90度回転することで開閉をおこなう。
全開・全閉が簡単でかつ、流量の調整も容易にできる。
サイズがコンパクトで構造もシンプルなため扱いが簡単。

MONOVATEでは粉体を扱うステンレス容器の排出口に設置することが多い。
> バタフライバルブの詳しい情報はこちら

チョークバルブ

布製の管を、複数の紐で絞ることで弁の開閉をおこなう。
弁を閉めた時に、金属製バルブだと粉粒体の噛み込みが起きてしまうが、チョークバルブはこれを防ぐことができる。
紐の閉まり具合で、流量調整をおこなうことができる。流体を壊さず傷つけない、粉粒体にやさしいバルブ。
> チョークバルブの詳しい情報はこちら

シャッター弁

開口用の穴が付いた弁をスライドさせることで開閉をおこなう。分解・組立が簡単な粉体用のバルブ。
スライド弁をPTFE製のパッキンで挟んでおり、スムーズな開閉が可能。
へルール接続で、シンプルな仕組みのため取り扱いが簡単。
> シャッター弁の製品ラインナップはこちら

多種多様なバルブ

どんな液体や粉体を扱うのか、そしてどのように排出したいのかによってバルブの選定方法は変わります。
弊社にお問い合わせ頂ければ、ステンレス容器と共にバルブの選定もおこないますので、お気軽にご相談ください。

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工具不要で洗いやすい!容器や配管に欠かせないヘルール継手
容器と設備をつなぐ陰の立役者!各継手の特長をご紹介
継手が合わない!を解消する助っ人「ジョイント継手」とは?
2017/02/08 09:00

容器と配管や部品を接続しようとしたら、お互いの継手の種類やサイズが異なっていた!という経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
継手の種類やサイズが違って接続できない時には、異なる継手同士を繋ぐ「ジョイント継手」を使用します。

ここではステンレス製(SUS304・SUS316Lなど)のヘルールニップルソケット継手などをご紹介します。

ヘルールと他の継手を接続したい

ヘルールとソケットを接続したい

ヘルール、ソケットそれぞれのサイズに合わせた、ニップル型のヘルールジョイントを使用します。

ニップル型ジョイント【NJ】

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ヘルールとニップルを接続したい

ヘルール、ニップルそれぞれのサイズに合わせた、ソケット型のヘルールジョイントを使用します。

ソケット型ジョイント【SJ】

製品の詳細を見る

ヘルールとフランジを接続したい

ヘルール、フランジそれぞれのサイズに合わせた、フランジ型のヘルールジョイントを使用します。

フランジ型ジョイント【FJ】

ヘルールとホースを接続したい

ヘルール、ホースそれぞれのサイズに合わせた、ホース口型のヘルールジョイントを使用します。

ホース口【14MDHR】

製品の詳細を見る

ヘルールとチューブ(管)を接続したい

ヘルールとチューブを接続する際には、くい込み継手(ユニオン継手)が付いたヘルールジョイントを使用します。

くい込み型ジョイント

同じ継手同士を接続したい

ヘルール同士を接続したい

両ヘルール
両ヘルール付きパイプ

配管を延長させたいときなどに使用する中間継手です。

ヘルールレデューサー

異なるサイズや異なる規格のへルールを接続する際に使用します。異径ヘルールとも呼びます。

ソケット同士を接続したい

ソケット同士の接続にはニップルが必要となります。

両ニップル

ソケット同士を接続する際に使用します。

ニップルレデューサー

異なるサイズのソケットを接続する際に使用します。異径ニップル、径違いニップルとも呼びます。

ニップル同士を接続したい

ニップル同士の接続にはソケットが必要となります。

両ソケット

ニップル同士を接続する際に使用します。

ソケットレジューサー

異なるサイズのニップルを接続する際に使用します。異径ソケット、径違いソケットとも呼びます。

配管の方向を変えたい

配管の向きを変えたい場合には、エルボと呼ばれるL字形状の継手を使用します。

ねじ込みエルボ
ストリートエルボ

配管を分岐させたい

配管を2方向へ分岐させたい場合には、チーズと呼ばれるT字またはY字形状の継手を使用します。

ヘルールチーズ

 

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MONOVATEでは、1品からのオーダーメイド製作を承っております。「使いにくい」「ちょうどよいサイズがない」などのお悩み、製作可否などお気軽にご相談ください。

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関連製品

 

 

配管用継手についてもっと詳しく知りたい方へ

今さら聞けない「継手の基本」から、各継手の取り付け事例まで詳しく解説したMONOVATEオリジナルの選定ガイドです。ヘルール継手をはじめとする、ステンレス容器でよく使われる継手についてまとめています。

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容器と設備をつなぐ陰の立役者!各継手の特長をご紹介
工具不要で洗いやすい!容器や配管に欠かせない「へルール継手」
2017/01/12 09:00

水や原料などをステンレス容器や機器へ流したり投入する際には、配管やバルブを容器や機器へ接続していると思います。これらの接続にはねじ込み継手フランジヘルールなどの「継手」が使われています。

今回は様々な管継手の中でも、より衛生的な環境が求められる工程で使われる「ヘルール」について、用途や種類、関連製品をご紹介します。

この記事を読むべき方
  • ヘルールの仕組み・用途について知りたい方
  • ヘルールの規格について知りたい方
  • ヘルール継手をご検討されている方

ヘルールとは

ヘルールとは、組み付け・分解が簡単で洗浄が容易な継手です。
「サニタリー配管」「サニタリー継手」とも言われています。

ヘルールのしくみ

ferrule-joint1

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ヘルールは接続部に溝があり、十字形状のガスケットを間に挟んでクランプバンドで締め付けて固定します。
締め付けは手締めで簡単に固定でき、工具が要りません。

しくみや使いかたを動画で見る

ヘルール継手の種類や、ヘルール関連の製品をご覧になりたい方はこちら

ヘルールの用途

ヘルールは工具不要で組み付け・分解ができるため、洗浄などで取り外しの多い部分に使用されます。
ヘルールの配管内部には凸凹がなく洗浄性に優れており、液だまりもしにくいため、異物混入や菌の発生のリスクを抑えます。

このような特長から主にサニタリー仕様の医薬、化粧品、食品関連などで使用されています。
また、ヘルールは低圧、低真空用にも使用できます。

サニタリーとは?

「衛生的な」という意味で使われます。
凸凹や角を無くして洗いやすくしたり、汚れの溜まりやすい隙間を無くした製品など、洗浄性の向上や異物混入対策となる仕様を、弊社では「サニタリー仕様」と呼んでいます。

ヘルールの規格

ヘルールにはいくつかの規格があります。

IDF/ISOサイズ (ステンレス鋼サニタリー管)

弊社ステンレス容器で主に使用している規格になります。

弊社使用サイズの例)

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(IDF・・・国際酪農規格※廃止  ISO・・・国際標準化機構)

ガス管サイズ (配管用ステンレス鋼管 JIS)

メーカーによって寸法が異なる場合があるため、同じメーカー品で組み合わせます。

弊社使用サイズの例)

ferrule-asize

その他の規格

国によって3A規格/DIN規格/SMS規格などが使われています。
海外製の機器などと接続する際には注意が必要です。

ヘルール選定時の注意

同じ規格でもメーカーや種類により寸法、締め込み部分の角度が異なる場合があり、異なるもので接続した場合、液漏れなどの問題が生じる可能性があります。

新規にタンクや周辺部品を購入する際には、既存の設備のヘルールの規格・サイズやメーカーを把握した上で、同じものを選定しましょう

ヘルールの周辺部品

ヘルール継手を使用する際に必要な周辺部品です。

ガスケット
ferrule-40mp

ヘルールの形状・サイズに合わせて十字形状やツバ付き、網付きなどがあります。
弊社では白色のシリコンガスケットが標準ですが、PTFE/フッ素ゴム/EPDM/NBR/サニクリーンなど、内容物や用途に応じて材質を選定します。
色付きのガスケットや金属製のガスケットを製作しているところもあります。

クランプバンド
ferrule-13mhhm-lw

弊社ではSCS13(SUS304相当の鋳鋼)製の鋳造品を主に使用しています。
加圧容器にも使えるように丈夫にできています。
メーカーやサイズにより形状は異なります。

ヘルール継手の種類

ヘルール継手には様々な形状があります。
使用環境や用途に応じて最適な材質や形状を選択しましょう。

溶接へルール
ferrule-l14amd

容器に溶接してヘルール継手を取り付けます。

片ヘルール付パイプ
ferrule-1fp

片方がヘルール、片方がストレート形状のステンレスパイプです。溶接にてタンクに取り付けます。

両ヘルール
ferrule-2fp

ヘルールとヘルールをつなぐ中間継手として使用します。サイズを変換するために両端のヘルールサイズが異なるレデューサー(レジューサ)もあります。

エルボ
ferrule-2cmd

下部排出の容器から横の配管へ接続する際など、流路を曲げる際に使用します。

チーズ
ステンレスチーズ

1方向から2方向へ流路を分岐する際に使用します。

ヘルールキャップ
ferrule-16amd

配管や部品と接続しない場合など、末端の閉鎖に使われます。

ソケット型ジョイント
ferrule-sj

ニップルをヘルールに変換する継手です。ねじ込み継手の圧力計などに使用します。

ニップル型ジョイント
ferrule-nj

ソケットをヘルールに変換する継手です。ねじ込み継手のボールバルブなどに使用します。

フランジ型ジョイント
ferrule-fj

フランジをヘルールに変換する継手です。

ホース口
ferrule-14amdhr

ヘルールとホースを接続するジョイントです。ホースが抜け防止に凹凸(タケノコ)が付いています。柔軟材のホース用で、ホースバンドで締め付け固定します。

ヘルール関連製品

ヘルールを使用している製品をご紹介します。

ワイパー付のぞき窓

ヘルールに取り付けできる、ワイパー付きののぞき窓です。

のぞき窓

ヘルールに取り付けて、内部の監視や明かり取りに使用します。

フラッシュライト
フラッシュライトケースタイプ

クランプバンドに、ケース付きのLEDライトを取り付けています。

投入ホッパー
ferrule-tht

充填機や容器に取り付けて、原料などを投入できます。

偏心投入ホッパー
ferrule-teht

通常のホッパーよりもブリッジ・ラットホールが発生しにくい偏心形状のホッパーです。

角丸ホッパー
ferrule-srh

スペースを有効活用できる角型のホッパーです。

粉体回収容器
ferrule-fk-f

機器へ接続し、排出される粉粒体や液体を回収できます。

へルール式広口ボトル
ferrule-pshpsf

クランプバンドで締め込む、気密性に優れたステンレスボトルです。

へルールオープン加圧容器
ferrule-pcn-f-ut

ストレート形状で洗浄しやすい加圧容器です。

流入管

容器へ液体を静かに流し入れて、泡立ちや跳ね返りを防ぎます。

シャッター弁

ホッパーやシュートに取り付ける、粉粒体用のバルブです。

レンチソケット

クランプバンドの締め付けトルクを標準化できます。

 

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今さら聞けない「継手の基本」から、各継手の取り付け事例まで詳しく解説したMONOVATEオリジナルの選定ガイドです。今回ご紹介したヘルール継手をはじめとする、ステンレス容器でよく使われる継手についてまとめていますので、ステンレス容器をお使いの方、容器のカスタマイズをお考えの方はぜひご一読ください。新入社員向けの資料や勉強会用の資料としてもご活用いただいております。

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容器と設備をつなぐ陰の立役者!各継手の特長をご紹介
2016/11/29 09:00

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ステンレス容器とその他の機器を接続する際は、継手と呼ばれる部品が使われています。
継手には種類があり、取り外しが簡単なものや、大きな圧力に耐えられるものなど特長は様々です。
接続先の受け手の継手形状に合わせて、必要な継手を選ぶ場合が多いですが、ジョイントパーツを使えばたとえばフランジからへルール接続に変換することも可能です。
それぞれの特長を知ることで、容器・設備の最適化を図りましょう。

へルール継手

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特長

組み付け、分解が簡単で、洗浄が容易な継手です。
継手同士は溝付のフランジにパッキンを嵌め込み、クランプで締め付け固定します。
クランプの締め付けは、工具など使わず手締めにて簡単に固定できます。

用途

洗浄などで取り外しの多い部分に使用します。
主にサニタリー仕様の医薬、化粧品、食品関連などで使用されています。
低圧、低真空用にも使用できます。

ヘルールについては、こちらのコラムで詳しくご紹介しています。

ねじ込み継手

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特長

「おねじ」のニップルと、「めねじ」のソケットを組み合わせて使用します。
頑強な固定方法で、ほとんど外す事がない配管に使用します。
PTFE製のシールテープや液体シール剤をおねじに巻き付け固定シールします。
組み付けには、スパナやパイプレンチを使用します。

用途

あらゆる配管部分に使用されています。
ただし、真空配管では低真空~中真空の領域にしか用いられていません。

フランジ継手

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特長

円盤状の板同士の間にパッキンを挟み、工具を使いボルトとナットで固定します。
ねじ込み継手に比べ、シール性・強度・作業性なども良好で、分解・組立が容易です。

用途

配管内やバルブ類のメンテナンスなどで、一時的に 配管や部品などを取り外す必要がある場所などに 使用します。
フランジ付のバルブ等があります。高温、高圧の配管用継手としても使われています。

チューブ継手

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特長

3㎜~20㎜程度の細いパイプ(チューブ)に使用しています。
継手本体にパイプを差し込み、袋ナットで固定するだけでシールができます。
パイプのシールは内部のリングにより、パイプをカシメることで行います。
パイプの取り付け、取り外しを繰り返しても接続が確実に再現できます。
締め付けはスパナのみで特殊な工具は必要としない、手軽で強固な継手です。

用途

さほど取り外しの多くない配管用として使用されています。
シール性は良く、圧力容器や真空容器、半導体容器などに使用されています。
容器内の液体取り出し用やPFAパイプと組み合わせて液面計などに使用しています。

番外編:ジョイント継手

へルール継手とねじ込み継手を接続するためのジョイント部品です。
既存の装置の仕様に合わせて変換することができます。
フランジ接続とへルール接続をつなぐジョイントパーツも製作できます。

ジョイント継手について知る

 

継手についてまとめた資料をぜひご覧ください

今さら聞けない「継手の基本」から、各継手の取り付け事例まで詳しく解説したMONOVATEオリジナルの選定ガイドです。ヘルール継手をはじめとする、ステンレス容器でよく使われる継手についてまとめています。

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「粉が詰まる!」を解消する方法とは?
2016/10/31 09:00

この記事は3分で読めます

粉を容器から排出する際に問題となりがちな「粉詰まり」。
排出に時間がかかったり、排出が止まるなどで製品品質のムラにつながることもあります。
そもそもなぜ粉の出が悪くなる(詰まる)のでしょうか。

※この記事は一般的な参考データであり、使用条件や環境により変わることがあります。弊社では使用環境や内容物、コスト面などからお客様に応じて最適な仕様をご提案いたします。

主な原因は粉の圧力と摩擦!

容器に入れた粉体の圧力(粉体圧)やそこから生じる摩擦により、粉が滑りにくくなり排出を妨げられます。

粉体の流動性を左右する要因については、こちらのコラムをご覧ください。

理想的な排出の状態:マスフロー

マスフロー

粉がスムーズに排出されている状態のことをマスフローと呼びます。

部分的に排出されている状態:ファネルフロー

ファネルフローとラットホール

粉の圧力と側面の摩擦により粉が固まってしまい、排出口の上部だけが流動している状態をファネルフロー、ファネルフローが進み排出が止まった状態をラットホールと呼びます。

このように粉が残留してしまう状態では粉の状態にムラが生じたり、品質が変わる恐れがあります。

詰まって排出されない状態:ブリッジ

ブリッジ

粉の圧力などで排出口の上部がアーチ状に閉塞してしまい、排出が止まっている状態のことをブリッジと呼びます。
ブリッジは排出口の上部に形成されるため、粉が排出されなくなります。

このように、粉の排出時にはラットホール(ファネルフロー)やブリッジが起こらないようにすることが粉のスムーズな排出に繋がりますが、容器の形状や粉の種類などによって生じやすさは様々です。

また、ラットホールやブリッジが生じてしまった際には速やかに解消できるような対策が必要です。
では、どのような対策があるのでしょうか。

1.粉の排出に適した容器を使う

粉を貯蔵・排出するにはホッパー容器が多く使われます。
排出口のサイズや容器の仕様を変えて、粉の排出に適した容器を使うことが重要です。

1-1.排出口径を大きくする

ホッパーのドレン径変更

排出口の径を大きくして、粉詰まりを防ぎます。

1-2.ホッパー角度の変更

ホッパーの角度変更

鋭角にすることで、粉が滑りやすくなり排出されやすくなります。

1-3.偏心にする

ホッパーを偏心にする

偏心にすることで、通常のホッパーに比べて粉が滑りやすくなります。
偏心投入ホッパー

1-4.フッ素樹脂コーティングをする

ホッパー内面コーティング加工

容器内面にフッ素樹脂コーティングを施すことで、滑り性を良くします。

静電気によって容器に粉が付きやすい場合は、帯電防止のコーティングもあります。

2.ブリッジブレーカーを使用する

ラットホールやブリッジを予防・解消する方法として、容器に振動を与える方法や、容器内に空気を送り込む方法などがあります。

これらは一般的にブリッジブレーカー(アーチブレーカー/ラットホールブレーカー)と呼ばれています。

2-1.振動で粉の詰まりを無くす

タンクに振動を与えることで、ラットホールやブリッジを解消する方法です。

容器を叩く

手やハンマーで叩く

手やハンマー等で容器を叩いて振動を与え、ラットホールやブリッジを解消します。最も手軽な方法ですが作業者の負担が大きく、容器の変形・破損の原因にもなります。

バイブレータ

バイブレータの例

タンクを振動させ、ラットホールやブリッジの予防や解消ができます。 取付方法はタンクの内面や外面、排出口など種類により様々です。

バイブレータを採用した事例を見る

ノッカー

ノッカーの例

ホッパーの外側からタンクに強い衝撃を与え、できてしまったラットホールやブリッジを解消します。

ノッカーを採用した事例を見る

バイブレータとノッカーの違い

バイブレータ:継続型
振動を継続して与えることで粉詰まりを予防・解消します。

ノッカー:一撃型
粉詰まりが起きた時に衝撃を1回~数回与えて粉詰まりを解消します。

2-2.エアーで粉の詰まりを無くす

タンク内にエアー(空気)を送り込み、ラットホールやブリッジを解消する方法です。

エアレーター

エアレーターの例

タンク内部にエアーやガスを送り込むことで、ラットホールやブリッジを解消します。

エアレーションホッパー

エアレーションホッパー

こちらもタンク内部にエアーを送り込んで詰まりを解消する原理ですが、エアレーターとの違いは粉詰まりに対しより強力に作用することです。

一箇所からエアーが吹き出すエアレーターに対し、エアレーションホッパーは全方位から空気が吹き出し粉体を流動化するため、より多くの粉体に対し有効な手段です。

エアレーションホッパーの詳細を見る

2-3.振動とエアーを組み合わせて粉の詰まりを無くす

振動とエアーを使ってラットホールやブリッジを解消する方法です。

ブローディスク

ブローディスクの例

タンク内に取り付けてエアーと共に振動も起こすことで、ラットホールやブリッジを解消します。

詳しい製品情報を見る

2-4.ツメでブリッジを無くす

ブリッジが生じたときに動かすことでブリッジを解消させる方法です。

ブリッジブレーカー・ブレイクロッド

ハンドルを回すと、ホッパー内に設置した「軸(ロッド)」及び「ツメ」が回転し、粉体の詰まり(ブリッジ/閉塞)を解消します。
ステンレスホッパーの製作時に加工するオプション加工品です。

詳しい製品情報を見る

3.併用する

粉の排出に適したホッパーとブリッジブレーカーを併用するなど、複数の対策を実施することでより効果的となる場合があります。

対策例

  • ホッパー角度を鋭角にし、排出口径を大きくする。
  • ホッパーを偏心にして、ブリッジブレーカーを設置する。

MONOVATEではステンレスホッパーの製作だけでなく、ブリッジブレーカー等の周辺機器の選定も一緒に行っておりますので、ご検討中でしたら気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

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食品・薬品に欠かせない!粉体混合機のまとめ
2016/10/05 09:00

powder_mix-12

食品や薬品の生産工程では欠かせない、粉体混合機。
粉の撹拌は、液体のそれのように攪拌機を用意すればすぐにできるというものではありません。
粉は流動的に動かないため、ムラなく混合するためには専用の機械が必要です。
(粉の流動性についてはこちらのコラムをご覧ください。)

今回は数ある粉体混合機の中から一般的なものをいくつかご紹介いたします。

この記事の内容
  • 粉の撹拌は単に撹拌機を用意すればよいのではなく、専用の機械が必要
  • 粉体混合機は「容器回転型」と「攪拌型」の2種類に分けられ、それぞれ特徴がある
  • 混ぜる原料やその比率、重量に応じて最適な混合機を選定しよう

粉体混合機の形は大きく二つに分けられます

容器回転型

  • 容器自体を回転させることで、中に入れた粉体を混合する。
  • 粉全体を混合し、デッドスペースが生じない。
  • こわれやすい粉体の混合に最適。

撹拌型

  • 容器内の撹拌羽根が回転することで粉体を混合する。
  • 設置スペースが小さく、かつ操作が簡単。
  • 回転体が容器で覆われているため、安全。

主な混合機の紹介

①W型混合機

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  • 二つの円錐を合わせたような形の容器を回転させることで粉体を混合する。
  • こわれやすい粉体の混合に最適で、食品や医薬品の生産によく使われている。
  • 構造がシンプルなので、洗浄が簡単でコンタミを防ぐことができる。
  • V型よりも混合に時間がかかるが、精度の高い混合が可能。

②V型混合機

powder_mix-1

  • V字型の容器を回転させることで粉体を混合する。
  • こわれやすい粉体の混合に最適で、食品や医薬品の生産によく使われている。
  • 構造がシンプルなので、洗浄が簡単でコンタミを防ぐことができる。
  • W型に比べ、短い時間で粉体混合が可能。

③ドラム型混合機

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  • 粉粒体が入った密閉容器をそのままセットし、回転させることで混合する。
  • 密閉容器内で混合するため、異物混入の心配がない。
  • 粉の粒子をこわさず、混合が可能。

④リボン混合機

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  • 撹拌型の混合機では基本的なタイプ。
  • リボン状の羽が容器内で回転し、粉体を混合する。
  • 設置スペースが小さいにも関わらず、処理量が大きく、かつ短時間で混合が可能。
  • 混合しながら、液体などの投入が可能。

⑤円錐スクリュー型

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  • 円錐型の容器に対して、垂直にスクリューが設置されている。
  • 撹拌軸を回転させながら、スクリュー自体も容器内を回転移動することでムラのない混合を行う。
  • 少ない動きでムラなく混合ができるので内容物の損傷を抑えることができる。

粉に合わせて選ぶ混合機

今回は数ある粉体混合機の中から、一例を紹介しました。
混合機は、混ぜる原料の比率や重量などによって得意、不得意があります。
混合する対象をよく見極めて混合機の選定を行いましょう。

<情報提供 株式会社エイシン>

粉体を扱う現場で活躍するステンレス製品

MONOVATEでは、ステンレスホッパーや粉体を回収するステンレス容器など、お客様のご希望にあわせてオーダーメイドで製作いたします。
「装置に組み込みたい」「小容量のものが欲しい」など、お気軽にお問い合わせください。

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原料投入で活躍します

偏心投入ホッパー

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粉体投入時の粉の舞い上がり対策に

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接続形状が選べる粉体回収容器

FK-CTH-RP製品画像

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進化したステンレス容器「片テーパー型容器」
2016/06/27 09:00

会社で、工場で、自宅で、原料の保管容器として、調理器具としてステンレス容器は多く使われていますが、そんなステンレス製の容器の中でも、「片テーパー型容器」をご存知の方はまだ多くないかもしれません。

今回は普通の容器とは一味違う「片テーパー型容器」についてご紹介します。

進化したステンレス容器「片テーパー型容器」とは

片テーパー型容器は、底が排出口に向かって傾斜している容器です。
容器を傾けなくても自然と排出口へ液体が集まるので、排出性に優れています。
一般的な容器とどのように違うのでしょうか。

一般的な排出口付きの容器:液体のロスが生じてしまう

排出口と底に段差が生じており、液残りが発生します。
全量排出が困難なため、ロスが生じてしまいます。

片テーパー型容器:ロスなくスムーズに排出!

排出口に向かって底が傾斜しており、自然と液が排出口に向かって流れ出ます。
排出口と底に排出の妨げとなる段差が無く、全量排出できます。

こんなときに片テーパー型容器が便利です

液を残らず排出したいとき / スムーズに排出したいとき

一般的な容器に継手を付けるとどうしても液残りが発生してしまうため、全量排出するためには容器を斜めにするなどしなければなりませんが、片テーパー型容器は排出口に向かって底が傾斜しており、継手の溶接部もフラットに仕上げていますので、内容液をスムーズに全量排出できます。

横に配管をつなぎたいとき / ストレートに配管へつなぎたいとき / 容器の高さを低く抑えたいとき

下部排出で配管を横に伸ばす場合は、エルボなどで方向を変換する必要があります。
容器の下には配管が接続できる分のスペース(高さ)が必要になります。
片テーパー型容器は横排出なので、低い位置でもストレートに配管と接続できます。

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下部排出容器

・下に排出する際には適している。
・横排出となると配管が長くなる。
・排出口下部にスペース(高さ)が必要。

片テーパー型容器

・配管の取り回しが短くできる。
・容器の全高を低くできる。

排出量(流量)を調整したいとき

手動二方ボールバルブを取り付ければ、容器側で簡単に流量の調整ができます。
下部排出では下部にバルブがあり操作しにくいですが、片テーパー型容器は横排出のため開閉操作が楽に行えます。

ktt-haikan-valve

下部排出容器

・バルブが容器の下部にあるので、しゃがんで開閉操作するようになる。
・容器下部にあるので開閉の状態がわかりにくい。

片テーパー型容器

・配管にストレートに接続できる。
・バルブが容器の側面にあるので、しゃがまずに楽に開閉操作できる。
・開閉の状態がすぐわかる。

片テーパー型容器 用途別ラインナップ

蓋の種類(標準3種)

かぶせ蓋タイプ
【KTT-ST】
KTT-ST_01

かぶせ蓋付きでスタンダードなタイプ。密閉不要の場合にはこのタイプが最適。

製品の詳細を見る

クリップで密閉タイプ
【KTT-CTH】
KTT-CTH_01

クリップで簡単に密閉できる。クリップは容器に付いているので開閉しやすい。

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バンドで密閉タイプ
【KTT-CTL】
KTT-CTL_01

バンドで簡単に密閉できる。クリップと違い容器に密閉用の部品が付いていないので洗いやすい。

製品の詳細を見る

容器ごと工程間を移動させたい

容器の移動が必要な場合や、中身を入れたまま移動する場合にはキャスター脚付き容器がおすすめです。

内容物の温度調節をしたい

内容物の保温や冷却をしたい場合には、ジャケット部に水を流すことができるジャケット容器がおすすめです。

撹拌機を取り付けたい

可搬型の撹拌機を容器に直接取り付けできるカクハン機座付き容器がおすすめです。
キャスター脚付き、ジャケット付きなど用途に合わせて選ぶことができます。

完全オーダーメイド(特注製作)事例

ご要望のタンクを1品からオーダーメイドで設計・製作しております。
イメージは簡単な図やイラストで構いませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

お気軽にお問い合わせください

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容器と設備をつなぐ陰の立役者!各継手の特長をご紹介
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使い方に合わせて選ぼう!台車キャスターの種類
2016/06/19 09:00

caster_02

 

重たいステンレス容器を運ぶ際に必要不可欠な運搬用台車。
ステンレス容器のパッキンやガスケットの素材を、使用する状況や環境に合わせて選ぶように、台車の形やキャスターも、用途や環境に合わせて最適なものを選びましょう。

今回は、キャスターの種類とその特徴をご紹介いたします。

キャスターの種類

ゴム車輪 : コストパフォーマンスと走行性に優れたキャスター

caster_07

走行性:★★★
コストパフォーマンス:★★★
耐劣化:

一般的に広く使用されるタイヤで、コストパフォーマンスに優れています。
弾性があるので少し粗い路面でも滑らかな使用感を得られます。
しかし、油や薬品に弱く、長期間使用すると硬化や劣化が起こります。
走行時に走行痕を床面に残す場合があり、ゴム材に練りこまれた薬品と床材が化学反応を起こして変色する可能性があります。

参考製品:【KM】運搬用台車(SSゴム車)

材質
キャスター金具…SS(ユニクロームメッキ)
キャスター車輪…ゴム車

製品の詳細を見る

ウレタン車輪 : 悪環境下での重量物搬送に適しています

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耐荷重:★★★
耐油性:★★★
耐薬品性:

ゴムより硬度が高いため弾性は劣りますが、それ以外の特性が多いためゴム車の次に使用されています。
耐油性、耐摩耗性、耐低温性に優れており、ウレタン車の最大荷重は、ゴム車輪の1.5倍です。
悪環境でのハードな仕様に耐えられるため、重量物運搬での使用が多く、床面に油が付着しやすい機械工場などに適しています。

参考製品:【KMS】容器運搬用台車(SUSウレタン車)

材質
キャスター金具…SUS304
ストッパー…6 ナイロン+ 30%ガラス繊維
キャスター車輪…ナイロンウレタン車

製品の詳細を見る

ナイロン車輪 : 油や薬品に強く、様々な環境に対応します

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耐薬品性:★★★
耐摩耗性:★★★
走行性:

耐熱性、薬品性、耐蝕性、耐摩耗性に優れています。
弾性が無いため、機械的強度にも優れており床を汚す心配もありませんが、粗い路面を走行する際には振動音が発生します。
硬い車輪は歪まないという特性も持つため、重たい物を少ない力で運べるという利点に繋がります。
使用する床が平滑な場合にはナイロン車が最適です。

特殊なキャスター

クリーンルームなどで台車を使用する場合は、静電気によってタイヤに粉塵が付着したり、製品に電気が通電してしまうことを防ぐ必要があります。
その際に活躍するのが、導電・帯電防止車輪です。

導電性車輪

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静電気を放出しやすい導電性能を持ちます。
アースの役割を果たしており、粉塵の吸着を防ぎます。
あらゆる環境において静電気による災害防止に活躍します。
電子部品工場など静電気を嫌う作業場での台車にご使用ください。

参考製品:【KMD】導電車輪付運搬用台車(SSゴム車)

材質

キャスター金具…SS(クロムメッキ)
キャスター車輪…ゴム車(導電)
ストッパー付車輪…ゴム車(普通車輪)

製品の詳細を見る

帯電防止車輪

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静電気が蓄積しづらい特性を持ちます。
帯電防止車輪は、導電車輪と違い金具部分の静電気は放出されません。
車輪と地面での摩擦に対して静電気が溜まりにくいです。
静電気の帯電が少ないので、防塵効果に優れています。

参考製品:【KMSD】帯電防止車輪付運搬用台車(SUSウレタン車)

材質

キャスター金具…SUS304
キャスター車輪…ウレタン車(帯電防止)
ストッパー付車輪…ウレタン車(普通車輪)

製品の詳細を見る

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使用する環境を踏まえて、車輪を選定することでステンレス容器の移動がとてもスムーズになりますし、台車の寿命を延ばすので、時間短縮&コスト削減につながります。
台車自体の形状などの選定については、こちらのコラムで詳しくご紹介しております。
MONOVATEではステンレス容器だけでなく、台車の選定・設計・製作も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください!

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よくある質問を小冊子にまとめました

ステンレス容器のQ&A

MONOVATE製のステンレス製品についての良くある質問を集めた小冊子です。
ステンレス台車についてのよくある疑問も詳しく解説しております。
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