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技術コラム

錆びに強いステンレスのハイグレード素材「SUS316L」をご存知ですか?
2019/12/11 09:00

こんな方におススメです
  • 錆や腐食に強い容器を探している
  • 異物混入を防ぎたい
  • 安全性を第一に製品を探している
  • コストよりも機能性や品質を重視した製品を探している

錆びに強い金属として有名なステンレスですが、そのステンレス素材の中にも種類があり、耐腐食性の強さには違いがあります。コストの安さよりも安全性や機能性が高いステンレス容器をお探しならば、この記事はきっとお役に立てるはずです。

錆びに強いステンレス素材とは?

一般的に製薬業化や食品業界では、以下の素材がステンレスのハイグレード素材と呼ばれています。

SUS316L

読み方:サスサンイチロクエル

SUS316Lは通常のステンレス材よりも腐食に強い、つまり耐食性が高い素材です。
(ステンレスの種類はJIS規格によって表記方法が定められています。"SUS"はステンレスを表し、その後には各鋼種を表す数字が入ります。)

容器の品質で重要視される要素の一つが「耐食性」

何かを保存・保管する場合、そこに異物が入ってしまうリスクはなるべく避けたいですが、金属製の容器を使用している場合「錆び」というリスクは常につきまといます。
錆びが発生してしまうと、以下のようなアクシデントが起こりえます。

・錆びてしまった本体の欠片が保管している液体や粉体の中に混入してしまう。

・錆びた部分から亀裂の発生や欠損してしまう。

特に製薬工場や食品工場など、衛生グレードを高く保ちたい現場においては、「錆び」や「腐食」というリスクを避けることはとても大事です。
このような現場では「錆に強い」として認知されているステンレス製の製品が広く多く活躍しています。
ステンレス製容器であれば、容器本体の腐食を避けながら適切に保管・保存が可能です。

鋼種によって耐食性が違うステンレス素材

世界的に広く使われているSUS304

我々が生活する中で一番触れているステンレスがSUS304です。
SUS304というステンレス素材は、最も一般的な鋼種と言われており、食品設備や一般科学設備、建材材料、製紙工業、車両工業、厨房機器などさまざまな場所で使用されています。
弊社でも標準素材としてSUS304を使用しています。

耐食性を向上させたSUS316

このSUS304よりも耐食性が高い素材がSUS316です。
SUS304には含まれていない「モリブデン」という成分を含んでいます。
このモリブデンによって不働態皮膜がより厚くなり、耐食性が向上しています。

溶接部の耐食性向上!ハイグレード素材SUS316L

SUS316をさらに強化した素材がSUS316Lです。
金属は加工時に熱が加わり腐食や破損しやすくなってしまう性質を持ちます。
SUS316LはSUS316に含まれる炭素の量を低くしたローカーボンタイプのステンレスで、部品と部品をつなぎ合わせる溶接部分の腐食(粒界腐食)に強い素材です。
SUS316Lは一般的にステンレス材のハイグレードモデルとして認知されています。

耐食性に優れたSUS316L製のステンレス容器はこちら

MONOVATEでは各製品をSUS316L材で製作できます

容器本体をSUS316L材に変更できます

製品ページに掲載している製品のほとんどはSUS304製ですが、SUS316L素材での製作も可能です。
お客様が取り扱う液体や粉体が接する、本体部分の素材をSUS316Lに変更して製作いたします。
SUS316L材でのカスタム品、オーダーメイド品の製作もお受けいたします。お気軽にお問合せください。

製品について問い合わせる 

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ステンレス容器の洗浄方法
作業負担が軽減する「テーパー型ステンレス容器」の特長
2019/11/05 09:00

「テーパー型のステンレス容器」と聞いて、どのような容器を思い浮かべますか?
「普通のステンレス容器とどう違うの?」「そもそもテーパーってなに?」という方もいると思います。

このコラムでは、テーパー型のステンレス容器の特長について詳しくご説明いたします。
※「テーパー型容器」については、こちらのコラムをご覧ください。

 

そもそもテーパーとは?

「テーパー」は一般的に、「基準となる面に対して傾きが対称にあるもの」「円錐のように、両端の径が異なるもの」などと言われています。
ネジや針などのとても小さなものから、塔などの大きなものまで、様々なものにテーパーがついています。
テーパーをつけることで作業しやすくなったり、重ねることができたり、負荷を分散させるなどの効果があります。
テーパーと似たような言葉に「勾配(こうばい)」がありますが、勾配は一般的に、基準となる面に対して傾きが片側にあるものを指します。

MONOVATE製 テーパー型ステンレス容器の特長
1. ネスティングできる!置き場所を有効活用できます

テーパー型ステンレス容器は、容器側面に約1°のテーパーがついており、空容器を?ネスティング?して保管することができます。

ネスティング(Nesting)とは、入れ子状に積み重ねることです。
ネスティングすることで、1つの容器分の床面積で複数の容器を置くことができるため、保管スペースを減らすことができます。
テーパーのついていないストレート型の容器では、ネスティングすることができません。

 

「空容器の置き場に困っている」「スペースを有効活用したい」などのお悩みには、テーパー型ステンレス容器がおすすめです。

MONOVATE製 テーパー型ステンレス容器の特長
2. 大型容器ほど軽量化!作業者の負担軽減になります

テーパー型ステンレス容器は、ネスティングできるだけではなく、?軽量という特長も兼ね備えています。
ストレート型よりも容器の板厚を薄くしているため、大型容器ほど軽量化の効果が大きくなっています。

汎用容器(取っ手式)【ST】とテーパー型汎用容器(取っ手式)【TP-ST】の重量の比較

容量が20Lの容器と200Lの容器の場合に、ストレート型からテーパー型に変えることで、どのくらい軽量になるのかを比較してみます。

 

容量20Lのステンレス容器の場合

ストレート型 型式 ストレート型?重量 テーパー型 型式 テーパー型 重量 重量差 軽量化の割合
ST-30? 3.0㎏ TP-ST-30 2.7kg -0.3kg 11.1%

板厚がt0.8mmからt0.7mmになっています。

ストレート型に比べて約11%軽くなっています。

 

容量200Lのステンレス容器の場合

ストレート型 型式 ストレート型?重量 テーパー型 型式 テーパー型 重量 重量差 軽量化の割合
ST-565H 21.8㎏ TP-ST-565H 17.3kg -4.5kg 26.0%

板厚はt1.2mmからt1.0mmになっています。

ストレート型に比べて?26%も軽く?なり、重量も20kg以下?になりました。

 

どちらの容量の容器でも、テーパー型容器の方が軽量になっているのが分かります。
特に、大型容器を使用する場合は、テーパー型容器を採用することで洗浄時や運搬時の負担軽減になります。

「容器が重くて作業しにくい」「女性作業者の負担が大きい」などのお悩みには、テーパー型ステンレス容器がおすすめです。

 

ストレート型容器・テーパー型容器 重量比較一覧表

重量比較一覧表をダウンロードする

MONOVATE製 テーパー型ステンレス容器の特長
3. ネスティング / スタッキング / 密閉ができる容器もあります

ネスティングだけでなくスタッキング(多段積み)もでき、簡易密閉も可能な「積み重ね式テーパー型ステンレス容器」もラインナップしています。

 

積み重ね式テーパー型密閉容器【TP-CTH-STA】

積み重ね式テーパー型吊り下げ密閉容器【TP-CTB-STA】

「工程や場所によって容器の置き方を変えたい」などの場合には、積み重ね式テーパー型ステンレス容器がおすすめです。

テーパー型ステンレス容器の製品ラインナップ

用途やご希望に合うように様々なテーパー型ステンレス容器をご用意しております。

両取っ手式(標準品)

かぶせ蓋タイプ
TP-ST_01
【TP-ST】

かぶせ蓋付きでスタンダードなタイプ。密閉不要の場合にはこのタイプが最適です。

クリップで密閉タイプ
TP-CTH_01
【TP-CTH】

容器にクリップが付いているので密閉に部品が不要です。クリップで簡単に密閉できます。

バンドで密閉タイプ
TP-CTL_01
【TP-CTL】

容器に密閉用の部品が無く洗いやすいです。バンドで簡単に密閉できます。

容器の運搬や、中身を装置等に投入したい場合に適したテーパー型容器

吊り下げ取っ手(かぶせ蓋)
TP-STB_01
【TP-STB】
吊り下げ取っ手(クリップ式)
TP-CTB_01
【TP-CTB】
吊り下げ取っ手(バンド式)
吊り下げ式テーパー型密閉容器(バンド式)製品画像
【TP-CTLB】

密閉できるテーパー型容器

クリップ式
TP-CTH_01
【TP-CTH】
バンド式
TP-CTL_01
【TP-CTL】
積み重ね式
TP-CTH-STA_01
【TP-CTH-STA】
クリップ式(吊り下げ取っ手)
TP-CTB_01
【TP-CTB】
バンド式(吊り下げ取っ手)
吊り下げ式テーパー型密閉容器(バンド式)製品画像
【TP-CTLB】
積み重ね式(吊り下げ取っ手)

【TP-CTB-STA】

容器を積み重ねて置きたい場合に適したテーパー型容器

両取っ手(クリップ式)
TP-CTH-STA_02
【TP-CTH-STA】
吊り下げ取っ手(クリップ式)
TP-CTB-STA
【TP-CTB-STA】
ネスティング&スタッキング対応
TP-CTH-STA_01

テーパー型ステンレス容器の特注製作事例

テーパー型ステンレス容器のオプション加工

 

テーパー型容器は製作上の理由により、高さ変更や径の変更ができません。
ネスティングしない前提であれば、下部取っ手やノズルの追加などの加工や表面処理が可能です。
製作可否については気軽にお問い合わせください。

テーパー型容器について相談する

取っ手の変更

目盛り

シール座

蓋加工

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お問い合わせはこちら

製品の仕様確認、製作可否、見積依頼など、お気軽にお問い合わせください。

圧力容器って何に使うの?
2019/10/01 09:00

弊社では常圧用のステンレス容器の他に、工場や研究室で使われている主に1L~200L程度の小容量の圧力容器を製作しています。
いわゆる「工業用の圧力容器」なので、普段の生活ではほとんど目にする機会がなく、製品を見ただけでは何に使うものなのか分かりにくい製品だと思います。

そこでこのコラムでは、圧力容器が具体的にどのような目的で使われる製品なのか、今までに製作した製品事例をもとに説明します。
なお、圧力容器の基本的なお話については下記をご覧ください。

 

貯蔵 / 圧送に使う

液体原料の貯蔵と圧送

薬品メーカー様採用  容量:35L

液体原料を一時貯蔵し、必要な時に圧送を行うための圧力容器です。
下部に排出口があるため、最後までスムーズに液送できます。
蓋を開けた時の安定性を重視した仕様になっています。

試薬の保管と圧送

製薬メーカー様採用  容量:0.1L

試薬の保管と圧送を行うための圧力容器です。
キャップに移送用のパイプが付いています。
転倒を防ぐため、底を大きくし重くしています。
SUS316L製、内面電解研磨の高グレード仕様です。

餃子の餡の圧送

食品メーカー様との圧送実験

餃子の餡を圧送する容器の製作依頼を頂きました。
製作前に弊社のデモ機を使用して圧送実験を行いました。

撹拌 / 混合 / 溶解(+圧送)に使う

外気に触れさせたくない薬液を投入・撹拌・脱泡後に圧送

化学繊維メーカー様採用  容量:45L

薬液を外気に触れさせずに撹拌・脱泡・圧送するための圧力容器です。
密閉状態で撹拌できる撹拌機を組み合わせています。
圧送先の機器まで移動するため、専用台車がセットになっています。
接液部SUS316L、内面電解研磨の高グレード仕様です。

薬液を撹拌・混合後に圧送

衛生関連医薬製造メーカー様採用  容量:200L

規定量の薬液を下部撹拌機で撹拌し圧送するための圧力容器です。
下部撹拌機は、少ない液量での撹拌や沈降防止に適しています。
SUS316L製、内面電解研磨の高グレード仕様です。

液体に粉体材料を投入、加温・溶解・脱泡後に圧送

製薬メーカー様採用  容量:30L

液体と粉体を溶解・脱泡し、他の機器に圧送するための圧力容器です。
ジャケット容器/撹拌機/恒温水循環装置/真空ポンプ/バルブ等を組み合わせた複合製品です。
撹拌機は容器の上部と下部に取り付けています。
SUS316L製、内面電解研磨の高グレード仕様です。

材料を温調しながら攪拌・混合し、底から排出

材料メーカー様採用  容量:15L

一定温度内にて材料を撹拌するための圧力容器です。
容器は低圧による加圧、減圧ができます。
加温や冷却ができるジャケット付きです。
下部に排出口があるため、最後までスムーズに排出できます。

コンタミを嫌う材料を加温しながら撹拌・溶解

化学薬品製造メーカー様採用  容量:300L

材料を加温・撹拌・溶解するための圧力容器です。
保温と火傷防止のために断熱材を巻きつけています。
溶解状態を確認できるように、LEDライトとのぞき窓が付いています。
SUS316L製、内面電解研磨+不動態化処理の高グレード仕様です。

原料を冷却しながら撹拌

製薬メーカー様採用  容量:60L

製剤の原料を冷却しながら混ぜ合わせるための圧力容器です。
密閉状態で撹拌できる撹拌機と冷却用コイルが付いています。
蓋や容器はリフターで持ち上げられる仕様になっています。
SUS316L製、内面電解研磨の高グレード仕様です。

ろ過 / 充填に使う

内容物を加圧ろ過し、充填(圧送)

製薬メーカー様採用  容量:約39L

原薬の製造時に使用し、加圧ろ過した内容物を受けタンクへ充填するための圧力容器です。
リフターで受けタンクとの高低差を出し、充填時間を短縮します。
SUS316L製、内面電解研磨の高グレード仕様です。

原料の吸引ろ過

エレクトロケミカル材料メーカー様採用  容量:50L

ロートから吸引ろ過(減圧ろ過)するための圧力容器です。
蓋にビフネルロート、容器に加減圧口が付いています。
容器には内容量を確認できるレベル計がいています。

ろ過用フィルターのケース

製薬メーカー様採用  容量:約5L / 10L

薬液の不純物を濾すフィルターを入れて使用する圧力容器です。
注射剤製造工程の中間容器として使用します。
容器内の状態が確認できるように、のぞき窓が付いています。
SUS316L製、内面電解研磨の高グレード仕様です。

コールドトラップ

総合ケミカルメーカー様採用  容量:0.5L

ガス内の不純物や溶剤を取り除くための圧力容器です。
ジャケット部に入れた冷却液にて、内槽にある仕切り板と内槽の外面を冷却し、内槽に流入させたガスに含まれている不純物や溶剤を吸着します。

その他の使われ方

液体に酸素を溶け込ませる

大学研究室様採用  容量:5L

余分な空気を排気した容器内に酸素を送り込み、液体内に酸素を拡散させるための圧力容器です。
リークバルブ付きで、過多な内圧がかからないよう調整できます。
底面に排出口がありスムーズに排出できます。

高温の薬液を噴霧する

化学薬品メーカー様採用  容量:3.5L

高温の薬液に圧力をかけ、噴霧させるための圧力容器です。
噴霧量はアクチュエーター(電動弁)により調整します。

まとめ

圧力容器は以下のような目的で使われることが多い

他の容器や装置に内容物を送る /?コンタミ防止?/?外気に触れさせない?/?密閉したまま撹拌する?/?脱泡する?/?ろ過する(加圧ろ過、吸引ろ過)?/?充填する

 

圧力容器の貸し出しやデモを行っています。

MONOVATEでは購入前に仕様を確認していただけるように、圧力容器のデモ機の貸し出しやデモを実施しています。お気軽にご相談ください。

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粉体ホッパーを扱うなら知っておきたい 「流動性」ってなに?
2019/09/02 09:00

粉体を投入するのに使用しているホッパーが詰まってしまったり、うまく次の工程に排出できない場合に「粉の流動性が悪い」と言ったりします。
しかしその「流動性」が具体的にどんな要因から決まっているのか知っていますか。

このコラムでは粉体の流動性を左右する要因について、簡単に解説します。

改めて、流動性ってなに?

流動性とは、ざっくりいうと「粉体の流れやすさ」のことです。
弊社ではわかりやすく「すべり性」と言ったりもします。

たとえば砂時計の中身の砂は、サラサラと留まることなく流れます。
このような粉体を「流動性がいい」、逆にスムーズに流れないものを「流動性が悪い」のように評価します。

流動性が悪い粉体はホッパー内で詰まったり、内容物の投入・排出を妨げることがあります。

ブリッジ・ファネルフローなどといったホッパーの詰まり方について、詳しくはこちらをご覧ください。

流動性を左右する要因とは

流動性を左右する要因には様々なものがあり、いくつか例をご紹介します。

安息角(あんそくかく)

水平な地面に粉体が積みあがっている時に、粉体と地面が作る角度

安息角には様々な測定方法がありますが、注入法が一般的です。
(注入法:ホッパー形状の容器から自然に落下させ、堆積した粉体と地面が作る角度を測定する方法)

この角度が大きい(広がらずに、その場で高く堆積する)粉体は流動性が悪く、ホッパー内でブリッジなどを起こしやすくなります。
ひとつの指標として、安息角が41°より大きい粉体はブリッジが発生しやすく、流動性に関して何らかの対策が必要になります。

 

凝集度(ぎょうしゅうど)

振動によるダマのできやすさを数値化したもの

粉体をふるいにのせて、種類ごとに適した一定の条件(振動時間や振幅など)で振動を与えます。その際にダマになってふるいから落ちなかった粉体を計量・計算し求めることができます。

凝集性が高い(ダマになりやすい)粉体ほど流動性が悪いとされています。

噴流性(ふんりゅうせい)

飛散の起こりやすさ

数値で示す場合、分散度ともいいます。
上から粉を落とし、下に設置した受け皿にどのくらいの割合で残っているかを計量し、飛散した割合を算出します。

噴流性が低い(飛散が起こりにくい)粉体ほど流動性が悪く、詰まりやすいとされています。

 

流動性を左右する3つの要因を例としてご紹介しました。
これらの例に挙げたような要因が「流動性が悪い」と示せば示すほど、対策が必要になります。

流動性を改善するにはどうすればいいか

弊社でホッパーを製作する際にご提案できる流動性の改善方法をご紹介します。

方法その1:ホッパーの角度を変更する

基本的にはホッパー角度をきつくすればするほど、中の粉体は流れやすくなります。
しかし角度をきつくしすぎてしまうと、粉体が出口に向かおうとする力が極端に強くなり、出口付近で固まってしまうことがあります。

またホッパーの角度を決定するにあたり、安息角を考慮することもあります。
ホッパーの水平面からの角度を安息角よりも大きくしないと、ホッパー内部の粉体は完全には排出できません。

このように様々な要因を考えながら、ホッパーの角度を決定していきます。
MONOVATEで製作するホッパーは、ご要望に合わせて角度の変更が可能です。

※弊社ではホッパー角度=ホッパー内部の角度ですが、メーカーにより地面からの角度を示すこともございます。
ご注文やお問い合わせの際にはイラストを用いるなど、どの角度を示しているかを明確にすることをお勧めします。

方法その2:ホッパーに表面処理を施す

ホッパーの表面処理を変更することで、表面への付着を軽減し、流動性を改善できることがあります。

表面処理例:gemini処理®

ホッパーの表面を細かく荒らすブラスト加工をすることで、粉体とホッパーの接触面積を減らし付着を軽減できます。
金属表面を直接加工するので、コーティングのように剥離する心配はありません。

通常のバフ研磨と粉体の付着を比較した動画がこちら

【動画で使用しているホッパーはこちら】粉体付着抑止 投入ホッパー

 

このコラムのまとめ

  • 流動性とは、粉体の流れやすさのこと。
  • 流動性は安息角、凝集度、噴流性ほか、様々な粉体の性質で決まる。
  • 流動性はホッパーの角度や表面処理を変更することで改善が可能。

 

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この薬品ってどうやって保管できるの?~薬品に最適なパッキン~
2019/08/07 09:00

この記事を読むべき方
  • 扱う薬品に最適なパッキンを探している方
  • 薬品の簡単な特徴を知りたい方
  • 実際に薬品とパッキンの適合性を試してみたい方

この液体ってどういうパッキンを使うのが適しているの?
というお問合せを多数いただくので、液体とパッキンの適合性についてまとめました。

どうしてパッキンの材質を選ぶことが大事なのか

当社のステンレス容器に付属するパッキンの標準素材はシリコンです。
水などの液体を扱う場合はシリコン素材で問題ありません。

しかし、薬品の中にはシリコンとの相性が悪く、膨潤を引き起こすものがあります。
パッキンが膨潤してしまうと、パッキンが変形し、剥離してしまうこともあります。
容器の性能を保つためにも、扱う薬品とパッキン素材の適合性は重要です。

 

パッキンの種類を紹介

  • シリコンゴム(Q)
  • フッ素ゴム(FKM)
  • クロロプレンゴム(CR)
  • ニトリルゴム(NBR)
  • エチレンプロピレンゴム(EPDM)
  • 四フッ化エチレン樹脂(PTFE)

パッキンの特長については下記の記事をご覧ください。

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薬品と最適なパッキン

メチルエチルケトン

ラッカー用溶剤や接着剤などに用いられる化学物質です。

メチルエチルケトン(MEK)には エチレンプロピレンゴム(EPDM)をお勧めします。

当社で取り扱っているゴムの中では最も膨潤率が低いです。(※多少は膨張します。)

アセトン

マニキュアを落とすための除光液などに用いられる化学物質です。

アセトンにはエチレンプロピレンゴム(EPDM)をお勧めします。

当社で取り扱っているゴムの中では最も膨潤率が低いです。(※多少は膨張します。)

アルコール

代表的なアルコールに対する、適したパッキン材質は以下になります。

エタノール(エチルアルコール)およびメタノール(メチルアルコール)には、シリコンゴム、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)をお勧めします。

イソプロピルアルコールにはシリコンゴムをお勧めします。

当社で取り扱っているゴムの中では最も膨潤率が低いです。(※多少は膨張します。)

ガソリン・灯油

ガソリン、灯油にはフッ素ゴム(FKM)をお勧めします。

当社で取り扱っているゴムの中では最も膨潤率が低いです。(※多少は膨張します。)

シンナー

シンナーには四フッ化エチレン樹脂(PTFE)をお勧めします。

各メーカーさんによって色々種類があり、成分が異なりますが、当社取り扱いの各種ゴム全てに関して使用不可となります。

トリクレン=トリクロロエチレン

トリクロロエチレンは金属機械部品の脱油脂洗浄などに用いられる化学物質です。

トリクロロエチレンにはフッ素ゴム(FKM)をお勧めします。

当社で取り扱っているゴムの中では最も膨潤率が低いです。(※多少は膨張します。)

トルエン

トルエンは香料や染料の原料として用いられる化学物質です。

トルエンには四フッ化エチレン樹脂(PTFE)をお勧めします。

シンナーの主成分であることが多いトルエンは、当社取り扱いの各種ゴム全てに関して使用不可となります。

【補足】水蒸気と油に最適なパッキン

水蒸気・オートクレーブ滅菌

ここでは仮に121℃で20分滅菌すると仮定します。

水蒸気による滅菌の場合、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)またはフッ素ゴム(FKM)をお勧めします。

当社で取り扱っているゴムの中では最も膨潤率が低いです。(※多少は膨張します。)

油と言っても動物性・植物性油、鉱物性など各種あり、各メーカーさんによって成分が異なります。

用途も様々で料理用・燃料用・美容用・工業用などがあります。

油にはニトリルゴム(NBR)またはフッ素ゴム(FKM)をお勧めします。

 

お気軽にご相談ください

ステンレス容器の性能を保つためにも、扱う薬品とパッキン素材の適合性は重要です。
今回ご紹介した薬品以外との相性やパッキン材質の選定についてなど、お困りごとがございましたらMONOVATEへお気軽にご相談ください。

パッキンについて相談する 

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撹拌力が強い!ベルヌーイ流撹拌機の特長
2019/07/03 09:00

MONOVATEのベルヌーイ流撹拌機は、撹拌による泡立ちを防ぎたいときや、高粘度液の撹拌に最適です。
ここではベルヌーイ流撹拌機の特長と、撹拌効率を上げるための3つの方法についてまとめました。

類似名称との識別のために、2019年11月よりオリジナル名称に変更いたしました。
「遠心式撹拌」→「ベルヌーイ流撹拌」 「E-REVO」→「BEAG(ビーグ) E型
?一部表示が旧名称のままの場合がありますが、何卒ご了承ください。

ベルヌーイ流撹拌機の特長

撹拌子はベルヌーイ流撹拌体BEAG(ビーグ) E型を標準搭載

ベルヌーイ流撹拌体 BEAGのE型(φ99mm)を採用しました。
遠心力の力で、下から吸い上げる上昇流と浮遊物を吸い込む下降流の2つの液流で液体を均一に撹拌します。
小径のため、撹拌機の取り外しの際に分解せずそのまま取り出せます。(※取出口4.5Sヘルール以上)
撹拌子はシンプルな構造で、液切れや洗浄性に優れています。

動画で視聴する

撹拌による泡立ちを防ぎたい方は、泡立ちについて説明したこちらのコラムもご覧ください。

ヘルール接続で密閉状態での撹拌ができ、加減圧も可能

ヘルール接続のため、密閉容器や加圧容器でも使用でき、取り付け・取り外しが簡単です。
標準は2Sヘルール接続ですが、接続先のサイズに合わせて変換アダプタを製作いたします。
※この撹拌機では IDF/ISO 規格のヘルールを使用しています。
ヘルール継手とは?

低粘度~中高粘度までの液体の撹拌が可能

容量にもよりますが、~4,000mPa・s、30L程度の液体であれば十分な液流を起こすことができます。

動画で視聴する

ゴミ受けを標準搭載

容器内への異物混入対策として、軸シール部から発生した摩耗粉を受け止めるゴミ受けを標準搭載しています。

ベルヌーイ流撹拌機の種類

使用環境や用途に応じて、電気モーター式とエアーモーター式から選択できます。
取り付け形式は、どちらも立型(蓋に垂直に取り付けるタイプ)となります。
撹拌機の電気モーターとエアーモーターってどう違うの?

電気モーター撹拌機【NTME】

撹拌機の中で最も一般的な、電気モーターで作動する撹拌機です。電気モーター式の撹拌機は、研究室から生産設備まで、幅広い分野で使われています。
電気撹拌機にはコントローラーを標準搭載しているので、簡単に回転数を変えられます。
アルミ電気モーター撹拌機と、ステンレス電気モーター撹拌機の2製品があります。

エアーモーター撹拌機【NTMA】

圧縮エアーで作動する撹拌機で、防爆エリアで使用できます。
供給エアーの圧力を調整することで回転数を変えられ、無給油(オイルレス)で使用できるためオイルの飛散がありません。
アルミエアーモーター撹拌機と、ステンレスエアーモーター撹拌機の2製品があります。

どの撹拌機が良いのか分からないときは…

最適なベルヌーイ流撹拌機を選べる「課題別 撹拌機選定ガイド」をご活用ください。

撹拌効率を上げる方法

次のページでは、より撹拌効率を上げるための"3つの方法"についてご説明します。
撹拌機以外のポイントにも着目し、ムラなくスムーズに撹拌できるようにしましょう。

 

撹拌実験事例:洗剤vs泡立ちを抑制する撹拌機
2019/06/05 09:00

空気を巻き込みにくい撹拌子 BEAGを搭載したMONOVATEの撹拌機。
その性能を調べるため、今回は水と洗剤が入った水槽の撹拌を行い、空気の巻き込みによる泡立ちを抑制できるか実験しました。
プロペラ撹拌機と比較した結果、大幅に泡立ちを抑制することができました。

洗剤撹拌泡立ち比較の様子

プロペラとBEAGで泡立ちを比較すると、BEAGは泡立ちを大幅に抑制します。

この動画で使用している撹拌機はこちら
ベルヌーイ流撹拌機【NTMシリーズ】

そもそも泡の発生原因って?

泡が発生する原因は、大きく4つに分類できます。

(1)内容物の反応
(2)粉体など投入物に含まれている空気
(3)投入時の、液面との衝突
(4)撹拌時の、液面からの空気巻き込み

 

この撹拌機は(4)撹拌時の、液面からの空気巻き込みの原因を解消します。
遠心力と容器内の圧力差を利用して撹拌するので、液面からの空気巻き込みを抑制することができるのです。
泡の対策には、その原因が何なのかを突き止めることが重要です。

泡の何がいけないの?生産への悪影響とは

オーバーフロー

 

泡が大量に発生することで、容器や槽から内容物があふれ出てしまう現象です。
原料ロスや、有害な内容物だと事故につながる恐れもあります。

不正確な計量

 

「炭酸ジュースを勢いよく入れたら泡だらけになり、泡が消えると思ったより量が少なかった…」
こんな経験がある方も多いでしょう。
生産の工程でも同じことが起こりえます。
泡立った液体を正確に計量するのは困難で、誤差が発生する恐れがあります。

塗料、食品の口当たり等の品質への影響

 

泡の存在が最終的な品質を左右することもあります。
塗装インクが泡立っていたら均一に壁などを塗ることができません。
また食品の場合は、なめらかな食感を損なってしまう恐れがあります。

泡の対処例

泡の対処法として、代表的なものをご紹介します。

真空脱泡

圧力容器を使用して容器内を減圧状態にすることで、液中の気泡を除去します。

バッフル(邪魔板)の設置

ボルテックス(渦)の発生を抑え、空気の巻き込みを抑制できます。

 

【関連製品】ヘルールバッフル

容器の蓋にヘルールで接続します。
容器内に直接溶接で取り付けるタイプと異なり、容器の洗浄性を維持できます。
工程に合わせて着脱も可能です。

へルールバッフル

流入管の設置

液体投入時の液面との衝突を軽減します。

 

【関連製品】流入管

容器の蓋にヘルールで接続します。
液体が容器の内壁を伝うように設置することで、液面との衝突を軽減します。

まとめ

・泡の発生原因は大きく分けて4つ

・撹拌時の空気巻き込みが原因なら、BEAG搭載の撹拌機で軽減できる

・泡の存在は最終製品の品質を左右することも

 

撹拌実験動画のご紹介

この実験以外にも、撹拌実験の様子を動画でご紹介しています。
ぜひご覧ください。

撹拌動画を見る 

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キャッチクリップとレバーバンド 密閉度を比べてみました
2019/05/12 09:00

MONOVATE株式会社にはステンレス容器に蓋の種類がいくつかあります。
開放タイプが1種類と密閉タイプが2種類です。

ここであらためて密閉容器2種類を紹介します

キャッチクリップ(CTH型)

取り扱いが簡単なクリップタイプ。片手で締めることができます。
標準モデルのパッキンは容器の本体側に装着します。
容器の大きさに合わせて3~6個のクリップで蓋を固定します。

レバーバンド(CTL型)

着脱が簡単なレバーバンドタイプ。両手で扱う必要がありますが、着脱が素早く行えます。
パッキンは蓋側に装着します。
容器の大きさに関わらず、1本のバンドで蓋を固定します。

よくある質問「どちらの蓋が密閉に優れているの?」

お客様から頂くお問合せの中で、密閉容器に関する質問として「CTH型とCTL型、どちらの蓋の方が密閉度が高いのか」という質問を頂きます。
前提として、MONOVATE株式会社の密閉容器は「中に保存している液体や粉が外にこぼれない程度の密閉」を基準に設計されています。
容器内の気体が漏れない完全密閉を目的とした構造ではありません。

たとえばガスを発生する液体を保管する場合は、容器が傾いた際に中身の液体が漏れることはありませんが、保管中に容器内で発生したガスが漏れるということは十分にあり得ます。
気体までしっかりと閉じ込めたい場合は圧力容器をご紹介しております。

実際に容器の密閉度を比較するような実験を行いました。

実験概要は以下の通りです。

  • 湿度と温度が管理された部屋に容器を設置
  • 容器の中に、乾燥剤などにも使われている無水塩化カルシウムを入れておく
  • 一定日数放置した後に容器の重量を計測する

密閉容器とはいえど湿度管理された部屋に設置すると、空気中の水分が、蓋とパッキンのわずかなすき間を通して容器内に入り込みます。
そして容器内に入り込んだ湿気を、無水塩化カルシウムが吸収し、その吸収した分だけ重量が増えます。
密閉度が低い容器ほどたくさん湿気が入り込み、容器重量が大きく変化します。

このような方法を通して、容器の重量を測定することで、密閉度の比較ができることになります。

実験内容

使用した容器

  • クリップタイプ密閉容器(20Lタイプ)
  • レバーバンドタイプ密閉容器(20Lタイプ)

両方の容器に無水塩化カルシウムを1000g設置、温度20℃、湿度50%に管理された恒温恒湿室内に容器を静置し、所定時間ごとに質量を測定しました。(期間は60日間)?

実験結果

オレンジの線がクリップタイプのCTH-30、グレーの線がレバーバンドタイプのCTL-30です。
重量はレバーバンド式容器の方がより変化が小さいことがグラフから読み取れます。
つまり、クリップタイプとレバーバンドタイプを比べると、レバーバンドタイプの方が密閉度が高いということがこの実験から判明しました。
二つの密閉容器を比べると、密閉度の性能はおよそ2倍の差があるようです。

考えられる原因

気密を保つためのパッキンの素材は両容器共にシリコン素材を使用していたため条件は同じです。
おそらく、このパッキンを4個のクリップで押さえつけるか、蓋の円周全体をバンドで押さえつけるかという、封止性能の差がこのような結果を生んだと考えられるでしょう。

追加実験PTFEパッキン

MONOVATE株式会社の容器にはこのようなものも存在します。
耐薬品性の高いPTFE素材のパッキンを使用したPTFEパッキン付保存容器【CTH-PTFE】です。

PTFEパッキン付き保存容器の特長

PTFE素材はほとんどの薬品に侵されません。
危険な毒物として知られるフッ化水素酸ですら溶かすことはできないため、安心して薬品を保存することができます。
この容器は強い化学薬品を扱う際に最適なのですが、購入される方には「樹脂パッキンなのでゴム製のパッキンに比べ密閉性は劣ります。」という注意喚起をさせていただいております。

どのくらい密閉性が劣るのか実験してみた

さきほどのシリコンパッキンを装着した密閉容器と同じ条件で、PTFE付き保存容器の密閉度も調査してみました。

実験結果

クリップタイプ、レバーバンドタイプに比べて大きく密閉性が劣ることが明確になりました。
クリップタイプと比べると4倍以上、レバーバンドタイプと比べるとなんと9倍ほど密閉度に差があります。

素材だけで比較を行うと水蒸気透過性では、PTFE素材はシリコン素材の680倍湿気を通さないといわれています。(レインコートなどに使用されるゴアテックスという素材でもPTFEは使用されています。)
この数値だけを比べると、PTFE素材の方が密閉度が高くなる結果が出そうですが、実際の密閉性の傾向では逆転しました。
おそらく結果の差は、パッキンの固さにあると考えられます。

考えられる原因

シリコンパッキンはゴムのように伸縮性を持っているのに対して、PTFEパッキンは固く、伸縮性がありません。
固いパッキンは、伸縮性のあるパッキンに比べて蓋との密着性に劣ってしまいます。
素材自体は水蒸気透過性が低いため、パッキン自体を湿気が透過したということは考えづらく、固い蓋と固いパッキンの接地面を透過したと考えられるでしょう。

まとめ

結論として密閉度の高さにはこのような優劣があることが分かりました。

レバーバンドタイプ>クリップタイプ>>PTFEパッキン付保存容器

今回は湿気を利用しての実験なので、酸素やほかの気体に関しては別途実験が必要であると考えられます。
また、前提として密閉容器は液体や粉体がこぼれないように設計されております。

2種類の密閉容器を比較すると性能に2倍の差はありましたが、容器の重量が30日間で1g程度しか変化しなかったという実験結果であるともいえます。
気密性を重視した使用方法でなければ十分、保管・保存に適している容器であるといえます。
あくまでも参考数値程度にお考えください。

関連製品

キャッチクリップ式密閉容器
クリップタイプのステンレスタンク

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レバーバンド式密閉容器
レバーバンド式のステンレスタンク

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PTFEパッキン付保存容器

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製品の仕様や用途についてなど、お気軽にお問い合わせください!

MONOVATEでは、お客様のご希望や用途、使用環境にあわせたステンレス容器を1品からオーダーメイドで承っております。「使いやすくカスタムしたい」「こういう製品はつくれる?」などお気軽にご相談ください。

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取っ手で決まる?使いやすいステンレス容器とは
2019/04/10 09:00

ステンレス容器には、容器を持ち上げたり運搬しやすくするために取っ手が付いています。
既製品の場合は、取っ手はすでに取り付けられていますが、持ちにくかったり、洗いにくかったりしたことはありませんか?

弊社では容器をオーダーメイドできますので、その際に取っ手を選ぶことができます。
なぜ取っ手まで選べるのかというと、取っ手によって容器の使いやすさがかなり変わってくるためです。
取っ手を変えるだけで、お客様のお悩みが解決できることもあります。

この記事でわかること
  • 6種類の取っ手とそれぞれの特徴とは
  • ご要望やお悩みに応じた最適な取っ手の選び方
  • 機械で容器を持ち上げたいときにはどうする?

取っ手が選べる!でも、どんな取っ手があるの?

弊社では、6種類の取っ手があり、容器の仕様やお客様のご要望に合う取っ手を取り付けています。

規格取っ手

弊社の標準の取っ手です。
中空で握りやすい形状です。
丸棒取っ手(サニタリー式)

サニタリー取っ手とも呼びます。
全周溶接で取り付け衛生的です。
丸棒取っ手(折りたたみ式)

折りたたみ取っ手とも呼びます。
使わない時は折りたたまれます。
吊り下げ取っ手

ツル、ツル付き取っ手とも呼びます。
片手で容器を持ち上げられます。
パイプ取っ手(小)

持ち手が太く、手に負担がかかりにくいです。
パイプ取っ手(大)

握りやすく、丸棒に比べ軽量です。
主に大型容器に取り付けます。

使いやすさは取っ手で決まる?ご要望やお悩みに最適な取っ手とは

中身を空ける作業をスムーズにしたい

容器を傾けて中身を空けるときに、 吊り下げ取っ手だと傾けた角度によって動いていくので、スムーズに中身を空けることができます。
また、下部に取っ手を追加すると最後まで容器を安定して傾けられます。
柄杓の場合は、握りやすいようにパイプ取っ手になっています。

2人作業のために複数個取り付けた例
取っ手の組み合わせもカスタマイズできる
柄杓は角パイプにすることも可能です

この場所に置きたいけど、取っ手が邪魔で…

限られたスペースに容器を置くときには、 丸棒取っ手(折りたたみ式)や吊り下げ取っ手がおすすめです。
「取っ手無し」とご指定いただければ、容器に取っ手を取り付けないことも可能です。

吊り下げ式目盛り付きステンレス容器

片手で持ち運びできるようにしたい

両手鍋のように取っ手が2つ付いている容器は、両手で持つことが前提となります。
容器の移動が多い場合は、片手で持てる吊り下げ取っ手がおすすめです。
※吊り下げ取っ手は内径180mm~330mmまでの容器が対象です。

容器が重くて、手が痛い…

洗浄性に優れている 丸棒取っ手ですが、中身の入った重い容器を持つと、取っ手が手に食い込み痛くなってしまいます。
運搬が多い場合は、径が太く握りやすい規格取っ手か パイプ取っ手がおすすめです。
持ちやすさと洗浄性を求めるならば パイプ取っ手が最も適しています。

取っ手の汚れが気になる…

HACCPなどの衛生管理においては、洗浄性の高い容器が求められます。
取っ手の部分などに隙間があると、汚れや洗浄液が溜まり、コンタミや異物混入の原因になってしまいます。
丸棒取っ手(サニタリー式)や パイプ取っ手は、取り付け部を全周溶接して隙間を無くすことができます。

車輪付きの容器をスムーズに移動させたい

重い車輪付きの容器を移動させるとき、大きな取っ手が無いと動かしにくく作業性が悪くなります。
このような場合には、パイプ取っ手を台車のハンドルのように容器へ取り付けることで、移動しやすくなります。

※車輪付き容器の作業性に関しては、車輪の種類でも変わってきますので、ぜひこちらもお読みください。
知って楽する、自在・固定キャスターの取付位置

 

一番頑丈な取っ手を付けたい

弊社の取っ手の強度は、人の手で持ち上げられる重量を想定しています。
取っ手のサイズや仕様によって異なりますが、全周溶接で取り付けている丸棒取っ手(サニタリー式)や パイプ取っ手がおすすめです。

どの取っ手においても、

  • ぶつけるなどでの衝撃
  • 汚れや液が溜まることによる腐食
  • 人の手で持てる重量を超えたものを機械で持ち上げるなど、誤った使用方法

などは破損の原因となりますので、取り扱いにはご注意ください。

コストが最優先

容器サイズや取っ手の仕様によって一概にはいえませんが、一番安価に取り付けできるのは、弊社の標準取っ手である規格取っ手になります。

【価格の目安】※あくまで参考となります。
規格取っ手 < 吊り下げ取っ手 < 丸棒取っ手 < パイプ取っ手

機械で容器を持ち上げたいときは…

弊社の取っ手は、人の手で持ち上げることを前提としていますので、フォークリフトの爪をかけて持ち上げたり、ロープをかけて吊り下げることはできません。
機械で容器を持ち上げる場合には、 専用の金具を取り付けいたします。
金具はご使用の機械に合わせて設計・製作できます。

ブラケットA

架台や装置などに容器を固定する時に複数個取り付けます。
ブラケットB

フォークリフト等で容器を持ち上げる時に2ヶ取り付けます。
吊りラグ

容器を吊り上げる時に複数個取り付けます。
蓋と容器それぞれにブラケットを付けた事例
リフターで搬送できるブラケットを付けた事例
上部に吊りラグ、下部にブラケットを付けた事例
フォークの爪を入れる台座を付けた事例
ドラム缶のようなリブ加工も可能です。
ステンレス容器のリブ加工
リブは容器反転時のすべり止めになります。
反転リフター、反転排出容器

 

まずはご相談ください!

「この仕様で作れる?」「図面が無いけど見積もりできる?」
製品の仕様やオーダーメイドについて、なんでもご相談ください。

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知って楽する、自在・固定キャスターの取付位置
2019/03/13 09:00

樹脂製の容器などに比べ重量があるステンレス容器。内容物が入っていたり、耐圧仕様で製作された容器だとさらに重たくなります。
そんなステンレス容器では、台車を使用したりキャスター脚を取り付けて移動するのが一般的です。

しかし、それらが思うように動かないことが作業の小さなストレスになっていませんか?
実はキャスターにはその動きによっていくつかの種類があり、使い方に合わせて選択することで作業性がグンと上がる可能性を秘めています。

このコラムでは、様々なキャスターの種類の中でも「自在キャスター」「固定キャスター」の組み合わせと配置について、使い方に合わせて解説します。

この記事の内容
  • キャスターがうまく動かないのは小さなストレスの原因
  • キャスターには自在キャスターと固定キャスターの2種類がある
  • 機動力・直進のしやすさ・運ぶものの重さから適切なキャスターの配置を考えよう

台車に使用するキャスターの材質についてのコラムはこちら

台車の形状などの選定に役立つコラムはこちらをご覧ください。

そもそも「自在キャスター」「固定キャスター」って何?

自在キャスター

360度回転し、いろいろな方向に進むことができるキャスター。

一般的なスーパーなどの買い物カートやキャスター付きの椅子に使用されているのは自在キャスターです。
弊社の台車や脚付容器はほぼ自在キャスターを使用しています。

固定キャスター

進行方向が固定されているキャスター。

【NW-D/NW-D-FB】オールステンレス台車では、取っ手側に固定キャスターを二つ使用しているタイプもございます。
その他キャスター脚付容器や台車のキャスターを固定キャスターに変更することも可能です。

性能別 キャスターの配置と組み合わせ

「機動力(小回りが利くか・方向転換がしやすいか)」・「直進しやすさ」・「運ぶ物の重さ」の3項目から、キャスターが四つの場合について解説します。

すべて自在キャスター

?

機動力:★★★ 直進しやすさ: 軽い物向き

今回ご紹介する中で、最も小回りが利く組み合わせです。
その場で方向転換ができるので、狭いスペースを動かしたり方向転換を頻繁にするような場合に適しています。
弊社の台車や脚付容器はほぼこの組み合わせです。

ただし動き始めは、四つのキャスターの向きがすべて揃うまでフラフラと安定しません。
特に加圧容器のような蓋が重い容器では、つんのめって倒れてしまう恐れがあります。
また直進しつづけるのが苦手で、左右にぶれやすい組み合わせです。

手前に固定キャスター2つ+奥に自在キャスター2つ

機動力:★★ 直進しやすさ:★★ 軽い物向き

固定キャスターを手前(押す)側に取り付けると、移動しながらの方向転換がスムーズにできます。
すべて自在キャスターを使用した場合よりも、固定キャスターを使用している分動きが安定します。

ただし、自在キャスターを手前にした場合に比べると方向転換に大きな力が必要です。
移動するものが軽量な場合に適しています。

手前に自在キャスター2つ+奥に固定キャスター2つ

機動力:★★ 直進しやすさ:★★ 重い物向き

自在キャスターを手前(押す)側に取り付けると、固定キャスターを手前にした場合に比べて小さな力で旋回しやすくなります。
また固定キャスターが手前の場合同様、すべて自在キャスターを使用した場合よりも動きが安定します。

重量のあるものに適していますが、旋回の中心が固定キャスター同士の中点(=押す人の反対側)になるので移動しながらの方向転換には広いスペースが必要です。

その他、台車やキャスター脚に関するよくあるお悩み

「容器を台車に乗せるとき、中身が入っていて持ち上げるのが大変…」

 →容器をあまり持ち上げなくても乗せられる、スライド仕様台車がおすすめです。

 スライド仕様台車【オーダーメイド納入事例】を見る

「キャスター脚が着脱できたら、洗浄が楽になるのに…」

 →工程に合わせて容器と架台を着脱できる、架台付容器がおすすめです。

 架台付ステンレス容器【ASC】シリーズを見る

ASCイメージ画像
 

「容器の台車を押すのに、腰をかがめるのが辛い…」

 →腰をかがめず移動できる、取っ手が付いた台車がおすすめです。

 取っ手付容器運搬用台車【KM-T/KMS-T】を見る

ステンレス容器と台車のオーダーメイドが可能です

お客様のご希望や使用用途に合わせてオーダーメイドでの製作も承っております。
お問い合わせフォームより用途・お困りごとなどをお聞かせください。

製品について問い合わせる 

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悩み別に対策!のぞき窓の選び方ガイド
2019/02/07 09:00

撹拌中の液体の様子を確認したい
容器に入れた液体の残量を確認したい

ステンレス容器を使って、液体を保存する・液体を混ぜ合わせるといった作業をおこなっている人にとって、蓋を開けずに液体の状態を知りたいというのは誰しもが考えていることではないでしょうか。

MONOVATEではステンレス容器内部確認用の「のぞき窓」を製作しております。
種類は10種類以上。容器内を照らす照明付きのものや、窓についた汚れを落とせるワイパー付きタイプなど用途に合わせて形は様々です。

今回は各のぞき窓の特長と、使い方についてご紹介します。

洗浄性抜群!ヘルール接続するのぞき窓

MONOVATEが製作するのぞき窓はヘルール接続で容器に設置します。
ヘルール接続とは、工具不要かつ取り付けが簡単な配管接続です。

ferrule-shape-2

ヘルールは接続部に溝があり、十字形状のガスケットを間に挟んでクランプバンドで締め付けて固定します。
締め付けは手締めで簡単に固定でき、工具がいりません。

ヘルール接続型のぞき窓の特長

  • お持ちの容器にヘルール配管があれば、そのまま設置ができます。
  • 分解洗浄が簡単で、異物混入のリスクを抑えながらのぞき窓を設置できます。
  • 加圧、減圧にも対応します。

ヘルール接続についてより詳しく知りたい方はコチラの記事がおすすめです

悩み別おススメのぞき窓の紹介

MONOVATE製のぞき窓には、容器内をしっかり確認できるように改良された製品がいくつかあります。
オーダーメイド製品を製作する中で頂いたお客様のご要望を積み重ねて、製品化されたのぞき窓の特長をご紹介します。

困りごと:容器内が暗くて見えない…

フラッシュライト付のぞき窓をおすすめします!

フラッシュライト付のぞき窓の詳細を見る

圧力容器など蓋の密閉が必要な容器は内部が暗く、のぞき窓を取り付けても液体の状態を確認しづらいです。
そこで容器内を明るく照らしてくれるフラッシュライト付きののぞき窓なら、暗くて見えない容器内でもしっかりと確認できます!
フラッシュライト付のぞき窓を容器に設置する場合は、明り取り用と確認用2つの窓を用意することをおすすめいたします。

困りごと:窓が結露・液体が窓に飛び散って視認性が悪い…

ワイパー付のぞき窓をおすすめします!

ワイパー付のぞき窓の詳細を見る

液体を温めていると、蒸気や結露によってのぞき窓に水滴がついてしまう。
もしくは液体撹拌中に中身が跳ねて、のぞき窓に付着してしまうなど、のぞき窓の視認性が下がるトラブルも多々あります。
そんなときには、窓ガラスの容器側にワイパーが設置されたのぞき窓です。
ハンドルを回すことで窓ガラスに付着した水滴等を拭うことができます。

困りごと:のぞき窓の脱着を簡単に行いたい…

一体型のぞき窓シリーズをおすすめします!

一体型のぞき窓の詳細を見る

標準タイプののぞき窓は窓枠、窓ガラス、ガスケットがヘルールクランプのみで固定されています。
洗浄性を優先しているために取り外しを簡単にしているのですが、見方を変えれば容器から取り外す際には窓ガラスが落ちてしまう構造ともいえます。
さらに、手袋などを装着していて作業性が悪い中でのぞき窓を扱う場合には、注意が必要な製品でもあります。
そこで、窓ガラスやガスケットが落ちないように設計された物が、一体型のぞき窓です。
窓ガラスやガスケットなどの部品をねじ止めしてしまうことで部品の落下を防ぎます。
接続部分はもちろんヘルール接続ですので、工具不要で取り外しが簡単です。

困りごと:ガラスが割れるのを防止したい...

保護カバー付のぞき窓をおすすめします!

のぞき窓 保護カバー付

通常の【NM】のぞき窓に保護カバーを付けた、【NM-P】のぞき窓 保護カバー付です。

のぞき窓(一体型) 保護カバー付

ガラスが落下しない【NMB】のぞき窓(一体型)に保護カバーを付けた、【NMB-P】のぞき窓(一体型) 保護カバー付です。

これまでご紹介してきたのぞき窓には耐熱強化ガラスが用いられており、比較的衝撃には強いですが、さらに窓部が割れるリスクを低減できる製品があります。それが、保護カバー付ののぞき窓です。

保護カバーによって外部からの衝撃リスクを低減し、ガラスの割れを防ぎます。特に【NM-P】のぞき窓 保護カバー付はスライド式のカバーを採用しているため、容器内部からの衝撃・圧力によりガラスが割れた場合でもそれが外部に飛散しにくくなっています。

容器内へのガラス等の異物混入と、作業者の受傷事故防止にお役立ていただけるのぞき窓です。

「使用中も」ガラスを保護できるタイプも

上でご紹介した保護カバー付のぞき窓は、内部確認等のためにカバーを開放状態にしている間はガラス部を保護することができません。
「使用中もガラス部を衝撃から保護したい」方向けに、可視状態を保ちつつガラス部を直接の衝撃から保護できるよう、保護カバーとガラスの間に格子状の網を挟んだタイプもございます。

こんな方法でも容器内部を確認できます

透明アクリル蓋付ステンレス密閉容器

CTH-AF製品写真

蓋に透明素材を採用した密閉容器です。
蓋を閉めたまま容器内部をすべて見渡すことができます。

製品の詳細を見る

角窓フランジ

【KNM】角フランジのぞき窓

容器側面に角型の窓を取り付けることができます。
液体の残量などを確認する際に便利です。

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レベル計

容器側面にテフロンチューブを取り付けます。
容器内部の液体の水位を確認できます。

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アクリル窓付蓋

特注加工例 アクリル窓付きの蓋

蓋の中心に窓を付けた加工例です。容器の中が一目で確認できます。
窓のサイズは任意に設定できます。

製品の詳細を見る

のぞき窓のバリエーションをご紹介

オーダーメイドでの製作も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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いつ取り換える?ステンレス容器用パッキンの交換目安とは
2019/01/09 09:00

ステンレス密閉容器によく使われている「パッキン」
配管や周辺部品との接続によく使われている「ガスケット」
消耗品のため適時交換が必要となりますが、ご使用の容器ではどのくらいの頻度で交換していますか?

実際には、使用頻度や内容物などによって交換時期は異なってきますが、今回は、弊社密閉容器標準付属のシリコンゴムパッキン【PQA】【PQB】【PQL】における、一般的な交換目安をまとめました。
パッキンやガスケットの違いについて知りたい方はこちらのコラムをお読みください。

 

パッキン・ガスケットの交換目安

劣化している

パッキンがボロボロに劣化したり、割れ、欠けが生じていませんか?
パッキンの破損は異物混入の原因となりますので、すぐに新品への交換をお願いします。

異物混入の原因の他にも、内容物が漏れたり密閉度が落ちるなどの原因となります。

変色・色移りしている

弊社のシリコンパッキンは、通常の使用状態でも使用するにつれ黄変します。これは紫外線の影響や素材そのものの劣化によるもので避けられません。

その他に、色の付いた内容物から色移りしてしまう場合があります。これは他の内容物に色移りするなどコンタミの原因になりますので、内容物ごとに専用のパッキンを用意するか、色が付いたら新品に交換するなどの対応をおすすめします。

また、カビなどが発生するとその跡が落ちなくなります。この場合は衛生的にも問題となりますので、すぐに新品への交換をお願いします。

ニオイが気になる・ニオイが取れない

パッキンはニオイが付きやすいです。
ニオイの強いものを扱った場合、パッキンにそのニオイが移ってしまい、洗浄しても残ることがあります。
他の容器にそのパッキンを使用すると、パッキンに付いているニオイが内容物へ移る可能性があります。
ニオイの強いものには専用のパッキンを用意するか、ニオイが気になったら新品に交換するなどの対応をおすすめします。

変形した・伸びた

パッキンが正しく取り付けされていないと、クリップやバンドの変形の原因になります。
また、変形していたり伸びてしまったパッキンを使用した場合、うまく密閉されない可能性がありますので、新品への交換をおすすめします。
※長期保管などでの変形は、お湯に浸けると歪みが改善する場合があります。

トラブルが起こる前にできる対策

交換サイクルを決める

異物混入やコンタミが起こってからの交換では、損失が大きくなります。
使用前にパッキンに破損などが無いか確認してからご使用ください。
あらかじめ消耗品の交換時期を決めて、定期的に交換することもおすすめです。

ルールの例
〇ヵ月ごとに交換する / 使用サイクルごとに交換する / 〇回使用したら交換する など

パッキン材質との相性を確かめる

パッキンの材質が内容物に適していない場合、膨潤したり、劣化が早くなることがありますので、内容物に適した材質のパッキンをご使用ください

弊社ではシリコンゴム以外にFKM(フッ素ゴム)/EPDM(エチレンプロピレンゴム)/NBR(ニトリルゴム)/CR(クロロプレンゴム)があります。※色は黒色となります。
【PQA】のみ、PTFE(フッ素樹脂)もご用意しております。>PTFEパッキン【PPA】
パッキンの材質と特性に関して知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

色付きのパッキンを使用する

A型シリコンパッキン【PQA】に色を付けた、A型カラーシリコンパッキン【PQA-RE/BL/GR】があります。
色は赤・青・緑の3色あり、識別や使い分けに適しています。

パッキンの破損・混入時にわかりやすくなる

色が付いているので、破損箇所がわかりやすくなります。
内容物と色が異なるようにすれば、万が一破片が混入しても見つけやすくなります。

色移り・ニオイ移り対策になる

他の内容物への色移りやニオイ移りを防ぎたい場合は、内容物によってパッキンの色を変えて専用パッキンとして使用することをおすすめします。

パッキンや容器の管理がしやすくなる

使用場所や導入時期、扱っている内容物などによってパッキンの色を変えることで、識別することができます。

パッキン1個だけ、部品1個だけでも購入できます

MONOVATE製のステンレス容器では、お使いの容器に付属しているパッキン、蓋、レバーバンドなどの消耗品は単品でもご購入いただけます。
ご購入元にお見積りいただくか、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
ご使用の容器の型式やパッキンの型式が分からない場合は、下記をお問い合わせ時にご連絡ください。

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現在お使いの容器・パッキン仕様

※弊社製の容器に限ります。他社製容器対応のパッキンは取り扱っておりません。

容器内径…(     )mm

容器形状…( クリップタイプ ・ バンドタイプ )

パッキン…( 容器に付けるタイプ ・ 蓋に付けるタイプ )

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消耗品について問い合わせる

消耗品・オプション部品のご紹介

キャッチクリップ式密閉容器【CTH】【CTB】

キャッチクリップ式密閉容器は、容器に取り付けられているキャッチクリップで簡単に密閉できるステンレス容器です。

クリップタイプのステンレスタンク

A型シリコンパッキン【PQA】

クリップ式密閉容器(例:CTH-18~47H/CTB)の標準付属パッキンです。
※CTH-565~100Hは【PQB】が標準付属となります。

●材質違いのオプションがございます。※黒色になります。
・FKM(フッ素ゴム) 型式:【PFA】
・EPDM(エチレンプロピレンゴム) 型式:【PEA】
・NBR(ニトリルゴム) 型式:【PNA】
・CR(クロロプレンゴム) 型式:【PCA】

製品の詳細を見る

A型カラーシリコンパッキン【PQA-RE/BL/GR】

カラーパッキン付密閉容器【CTH-DRE/DBL/DGR】吊り下げ式カラーパッキン付密閉容器【CTB-DRE/DBL/DGR】の標準付属パッキンです。
クリップ式密閉容器(例:CTH-18~47H/CTB)のオプションパッキンです。

製品の詳細を見る

PTFEパッキン【PPA】

PTFEパッキン付保存容器【CTH-PTFE】の標準付属パッキンです。
クリップ式密閉容器(例:CTH-18~565H/CTB)のオプションパッキンです。
※樹脂パッキンなので、ゴム製のパッキンに比べ密閉性は劣ります。

製品の詳細を見る

B型シリコンパッキン【PQB】

クリップ式密閉容器(例:CTH-565~100H)、バンド式密閉容器(例:CTL-565~100H)の標準付属パッキンです。
クリップ式密閉容器(例:CTH-18~47H/CTB)のオプションパッキンです。

●材質違いのオプションがございます。※黒色になります。
・FKM(フッ素ゴム) 型式:【PFB】
・EPDM(エチレンプロピレンゴム) 型式:【PEB】
・NBR(ニトリルゴム) 型式:【PNB】
・CR(クロロプレンゴム) 型式:【PCB】

製品の詳細を見る

密閉蓋(18~47用)【MF】

クリップ式密閉容器(例:CTH-18~47H/CTB)の標準付属蓋です。
容器にA型パッキンを取り付けて使用、もしくは蓋にB型パッキンを取り付けて使用します。

製品の詳細を見る

密閉蓋(565?100用)【MF】

クリップ式大型密閉容器(例:CTH-565~100H)、バンド式大型密閉容器(例:CTL-565~100H)の標準付属蓋です。
B型パッキンを取り付けて使用します。

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透明アクリル蓋【AF】

透明アクリル蓋付ステンレス密閉容器【CTH-AF】透明アクリル蓋付吊り下げ式ステンレス密閉容器【CTB-AF】標準付属蓋です。
クリップ式密閉容器(CTH-24・30・36/CTB-24・30)のオプション蓋です。
容器にA型パッキンを取り付けて使用します。

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レバーバンド式密閉容器【CTL】【CTLB】

レバーバンド式密閉容器は、レバーバンドで簡単に容器を密閉できるステンレス容器です。

レバーバンド式のステンレスタンク

L型シリコンパッキン【PQL】

バンド式密閉容器(例:CTL-24~47H/CTLB)の標準付属パッキンです。
※CTL-565~100Hは【PQB】が標準付属となります。

●材質違いのオプションがございます。※黒色になります。
・FKM(フッ素ゴム) 型式:【PFL】
・EPDM(エチレンプロピレンゴム)  型式:【PEL】
・NBR(ニトリルゴム)  型式:【PNL】
・CR(クロロプレンゴム)  型式:【PCL】

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CTL蓋【CF】

バンド式密閉容器(例:CTL-24~47H/CTLB)標準付属蓋です。
蓋にL型パッキンを取り付けて使用します。
※CTL-565~100Hは【MF】が標準付属蓋となります。

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レバーバンド【LB】

バンド式密閉容器(例:CTL/CTLB)標準付属のレバーバンドです。
容器サイズによりレバーバンドの仕様は異なります。

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その他 汎用容器【ST】【STB】

汎用容器はパッキンを使用しない、かぶせ蓋タイプのステンレス容器です。

スタンダートな寸胴ステンレスタンク

ストック蓋【SF】

汎用容器(例:ST-18~47H/STB)標準付属蓋です。
※ST-565~100Hは【HF】が標準付属蓋となります。

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ヒラ蓋【HF】

大型汎用容器(例:ST-565~100H)標準付属蓋です。
汎用容器(例:ST-18~47H/STB)オプション蓋です。

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ステンレス容器の洗浄方法
結局何をすればいいの?ステンレス容器 はじめてのHACCPガイド
2018/12/11 09:00

HACCPとは、1960年代にアメリカで宇宙食の安全性を確保するために開発された食品衛生管理の方式です。
Hazard Analysis(危害要因分析)とCritical Control Point(重要管理点)を組み合わせているので、略称でHACCP(ハサップ・またはハセップ)と呼ばれています。

アメリカやEU諸国などではすでにHACCPの導入が進んでいますが、日本でも食品流通の国際化・2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を踏まえて2018年6月、食品衛生法改正の中で、直接食品を扱う業種である食品製造業を対象にHACCPへの対応が義務づけられました。

日本の徹底した衛生管理を国内外に示す必要性からHACCPに対する機運が高まっていますが、HACCP対応のために、結局何をすればいいのでしょうか?
わかりやすく解説します。

 

1.HACCPによって今までと何が変わるの?認証は義務?

従来の一般衛生管理プログラム(PP:Prerequisite Program)

  • 主に完成品の抜き取り検査で安全性を確認
  • 不適合品が抜き取り検査で発見できない場合、そのまま出荷されてしまう危険性がある

HACCP

  • 全工程で発生しうる問題を予測し、その問題を解決できる工程を管理する
  • 重点管理で効率よく全製品への問題対策をする

 

重点管理により、全製品の安全性を確保するのがHACCPの考え方です。
一般衛生管理プログラムからHACCPに衛生管理方法を完全に切り替えるのではなく、どちらも並行して実施しなければなりません。

またHACCPには、業界団体や地方自治体など様々な機関による認証があります。
海外に製品を輸出する場合を除き認証は義務ではありませんが、すでにHACCPを導入している企業のうち半数近くは上記のような機関による・または取引先による認証を受けているようです。

2.とりあえず、生産設備を全部HACCP対応品にしないと!?

…というわけではありません。HACCPは詳細な方法を定めたり、決まったものを使って取り組むものではないので、必ずしも既存の設備を入れ替える必要はないのです。
HACCPは大まかに

①担当者の決定
②対象製品の製造工程確認
③危害要因の分析

という手順で進めます。
詳細は「HACCP導入のための7原則12手順(公益社団法人日本食品衛生協会)」をご参照ください。

 

③危害要因の分析 で発見した問題を解決できる工程(=重要管理点)に対してアプローチしていきます。
そのアプローチの方法として、大がかりな設備更新以外にはどんなことがおこなわれているのでしょうか。
低コストで導入できる例を一部ご紹介します。

加熱工程の記録

殺菌の徹底のためにおこなわれます。
加熱工程がある場合ここを重点管理点とし、「○℃で○分」など基準を定めることが多いです。

ゾーニング

交差汚染(クロスコンタミネーション)防止のため、生産エリアを汚染・清潔ゾーンに区分します。

  • 動線管理:物の流れが一方通行になるような管理。簡易パーテーションの設置・設備レイアウトの変更など。
  • 識別管理:器具や清掃用具を、ラベリングや色別などゾーンごとに区別し使い分ける。

 

5S

異物混入防止のためにおこないます。清掃自体の仕組みづくりや、清掃しやすい設備の配置をつくります。

  • 機械の壁付けをやめるなど、スキマを大きくとり清掃しやすくする。
  • 腰をあまりかがめなくても清掃できるよう、床から高さを出す。

はじめから大金をかけるのではなく、まずはちょっとした変更で改善が可能かを考えることが重要です。

3.HACCP対応品って何だろう?

とはいっても、設備や備品を買い替える必要がでてくることもあります。
工場用品を扱っているカタログなどには「HACCP対応品」という表記が付いた製品もありますが、「HACCP対応品」とはどんなものがあるのでしょうか。
一部例をご紹介します。

・識別管理ができる
 ゾーン別・生産品目別に使い分けしやすくなっているもの。色別管理用のカラフルな清掃用品など。

・洗浄性(サニタリー性)が高い
 「細かいスキマがない」など、汚れが溜まりにくく洗浄しやすいもの。

・使い捨てができる
 交差汚染の防止になる。食品に直接触れる手袋など。

・耐久性が高い
 落下しても破損しにくいものなど。破片などの異物混入を防止できる。

・混入時に検出できる
 金属探知機に反応する材質でできているもの。

「 HACCP対応品」という特別な認証があるわけではなく、「これを使っておけば安心!」という製品でもありません。しっかりと分析をしたうえで、対処すべき問題点に合った製品を選ぶ必要があります。

4.ステンレス容器から取り組むHACCP

食品業界全体でHACCPへの機運が高まる中で樹脂・ガラス製容器からステンレス容器への切り替えが進んでいます。どれも同じような見た目のステンレス容器ですが、どんな点がHACCP対応に適していて、何を基準に選択すればいいのでしょうか。弊社のステンレス容器で実施できるHACCP対応に沿って、特長と選択のポイントをご紹介します。

 

特長:ガラス・樹脂製容器よりも耐久性に優れた容器

ポイント1:洗浄性(サニタリー性)が高い容器

ポイント2:より安全な識別管理ができる容器

 

特長:ガラス・樹脂製容器よりも耐久性に優れた容器

  • ガラス製容器のように、落下して破損し、異物混入につながる恐れがない
  • 樹脂製容器のように、経年劣化によるささくれがない

樹脂製容器を使用している工場では、作業前後の洗浄時に樹脂特有のささくれを除去しているところもあるようです。その作業にかかる時間と、ステンレス容器を購入する費用のどちらのコストを重視するかが切り替えのポイントになりそうですね。

ポイント1:洗浄性(サニタリー性)が高い容器

  • 全周溶接や切りっぱなしなど、洗浄しにくいスキマのない容器
  • 電解研磨をして、汚れを落としやすい容器
  • 容器の底部分にRがつき、汚れが溜まりにくく落としやすい容器(弊社ではすべての容器が底部分R構造になっています。)

容器の洗浄方法や電解研磨についてはこちらのコラムをご覧ください。

ステンレス容器の洗浄方法

ポイント2:より安全な識別管理ができる容器

5.まとめ

食品業界全体としてHACCPへの機運が高まる中で、樹脂製容器からステンレス容器への切り替えが進んでいます。しかし樹脂製容器に比べ高価であること・重量があり作業効率が落ちる恐れがあることから、導入のハードルが高いという事実もあります。
手当たり次第ステンレス容器へ切り替えるのではなく、重点的に管理すべき工程を分析してから、順次切り替えていくのがよさそうですね。

MONOVATEでは、1品からステンレス製品のオーダーメイド製作を承っております。
「樹脂製からの切り替えをしたい」「今使っているものが使いにくい」「ちょうどよいサイズがない」などのお悩み、製作可否などお気軽にご相談ください。

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撹拌機の電気モーターとエアーモーターってどう違うの?
2018/10/03 09:00

一般工業用の撹拌機(攪拌機/かくはん機)には、電気モーター式とエアーモーター式があります。
2つのモーターにはどのような違いがあるのかまとめました。

 

電気モーター式撹拌機とは

電気の力でモーターを動かし回転力を生み出し、撹拌翼を回しています。
多くの撹拌機は電気モーターを使用しています。
家電と同じようにコンセントに挿して使用するものがあり、取り扱いが簡単です。
インバーター(モーターの回転速度を変えられる装置)と組み合わせて変速も可能です。

メリット

  • 撹拌機の種類が豊富で、用途に合うものが選べる。
  • コンセントがあればすぐに使える。※制御盤から電源を取る場合もあります。
  • 回転数を微調整できる。

デメリット

  • 重い。
  • 防爆エリアでは使用できない。(機種によっては防爆仕様もありますが少ないです。)

 

防爆とは

爆発事故を防ぐことです。燃発性のガスが生じるようなエリアでは、火花などによる爆発や火災を防ぐ(=防爆)構造の機器を使う必要があります。

エアーモーター式撹拌機とは

空気の力でモーターを動かし回転力を生み出し、撹拌翼を回しています。
エアー(圧縮空気)を供給する設備がある場所で使えます。
電気が不要なので、火花などの危険性がありません。(※厳密には、コンプレッサーの作動に電気が必要となります。)
無給油で動かせるものもあります。

メリット

  • コンセントがない場所でも使用できる。
  • 軽い。
  • 防爆エリアで使用できる。

※防爆エリアでの使用には、必ず防爆対応となっている撹拌機をご使用ください。

デメリット

  • エアー供給設備(コンプレッサー、配管等)が必要。
  • 低速域での運転ができない。

こんなときはどっち?

コスト重視の場合は?

電気モーター式

種類が豊富で価格も様々あります。
エアーモーター式の撹拌機は電気モーター式に比べると高価で、コンプレッサー等の設備の導入が必要となると初期コストがかかります。

粉が舞う場所や防爆エリアに使えるのは?

エアーモーター式

電気を使わず火花などの危険がないため、防爆対応しているものが多いです。
※防爆エリアでの使用には、必ず防爆対応となっている撹拌機をご使用ください。?

メンテナンスしやすいのは?

エアーモーター式

電気モーターに比べ構造が単純で、無給油で動かせるものもあり、メンテナンスが容易です。

タンクや工程によって回転数を変えたいときは?

電気モーター式

インバーターを接続すれば、回転数を簡単に操作できます。
エアーモーター式もエアーの量で回転数を変えられますが、電気モーター式の方がより微調整が可能です。

軽いのは?

エアーモーター式

シンプルな構造で、電気モーター式に比べて軽いです。
電気モーター式は仕様にもよりますが、モーターが大きく重いです。

静かなのは?

電気モーター式

エアーモーターはエアーの吐出音があり、サイレンサー(消音器)を付けて音を小さくすることがあります。

撹拌機のご紹介

MONOVATEでは、ステンレス容器の製作だけでなく、撹拌機(ベルヌーイ流撹拌機)も製作しております。

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「20号タンク」ってなに?ざっくり説明します。
2018/09/04 09:00

20号タンクとは、危険物を一時的に貯蔵・滞留させるタンクのことです。
消防法「危険物の規制に関する政令」第9条第1項第20号で定義されているため、このような名前になっています。

このコラムでは20号タンクの用途や判断方法など、わかりやすく解説します。

この記事の内容
  • 「20号タンク」とは危険物を一時的に貯蔵・滞留させるタンクのこと
  • 危険物を入れる容器は、危険物を扱う①目的と②数量によって分類される
  • 20号タンクに該当する場合には政令による規制を受け、検査を受けるなどの必要がある

そもそも消防法って?なんでタンクに関係あるの?

消防法とは火災を予防し、火災または地震による被害を小さくするための法律です。
その内容は報知器や消火栓など設備の設置・消火活動について…などさまざまですが、その中に「危険物の規制に関する政令」という内容があります。
燃えやすい(可燃性がある)・燃焼を促進する(支燃性がある)ものを危険物として定め、それを入れるタンクの構造や設備全体に細かい規定を設けることで、危険物による火災を未然に防いでいます。
一般家庭でみかけるような灯油用ポリタンクも、消防法に基づいて一定の表示を付けています。

危険物にはどんなものがある?

では、具体的にどんなものが危険物にあてはまるのでしょうか。
例として、下記のようなものがあります。

分類名称(性質)例指定数量
第1類(第1種酸化性固体)50kg
第2類鉄粉500kg
第3類カリウム10kg
第4類アルコール類400L
第5類(第1種自己反応性物質)10kg
第6類硝酸300kg

「危険物の規制に関する政令」第一条の十一 別表第三
ちなみに指定数量とは:危険物の種類ごとに定める、規制のうえで判断基準となる数量。引火性・可燃性・水溶性など、危険性の高いものほど少なくなる。

ここに挙げられている以外にも危険物に該当するものは多数あります。
実際に扱う内容物が危険物に該当するかどうかを判断するには、内容物の供給者からSDS(製品安全データシート)を取り寄せて確認するのが確実です。

危険物を入れる容器には種類がある

危険物を入れる容器がすべて20号タンクに該当するわけではありません。

容器がどんな規制を受けるのか調べるためには、危険物を扱う①目的②指定数量を考えていきます。

①目的
→危険物を「運搬」するのか、「貯蔵」するのか?

A.運搬
トラックなどの一般車両で運ぶ(タンクローリーに入れて運ぶのは貯蔵にあたる)

B.貯蔵
運搬にあてはまらないもの

 

②(①が「貯蔵」の場合のみ)指定数量
→扱う危険物の量が指定数量に対して「1/5以上」か、「1/5未満」か?

A.1/5以上(指定数量未満)
消防法「危険物の規制に関する政令」による規制を受けます。=20号タンク
※指定数量以上の場合、別途許可が必要です。

B.1/5未満
タンク設置(使用)場所の市区町村条例による規制を受けます。=13号設備

 

また、①目的が「運搬」の場合には、扱う量に関わらず法律による規制を受けます。

※運搬の方法(陸海空)によって規制の種類が異なります。
弊社の容器では、内容物によりますが【PSF-UN/PSH-UN】危険物輸送容器がご利用いただけます。

20号タンクに該当した場合、「タンクの板厚は3.2mm以上にする」、「危険物があふれないよう、内容量を表示する機能をつける」といった規定に沿って製作し、消防署による水張り試験・水圧試験(圧力容器の場合)などを受ける必要があります。

 

20号タンク=危険物を指定数量の1/5以上貯蔵するタンク

20号タンクがどんなものなのか、お分かりいただけましたでしょうか?
消防法では火災を防止するために、危険物を保管する容器にも決まりごとを作っているんですね。

MONOVATEでは、ステンレス製20号タンクのオーダーメイド製作が可能です。
内容物や容量、ご希望の仕様などを記入いただき、お気軽にお問い合わせください。

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参照

わかりづらい圧力容器を解説します!
2018/08/08 09:00

弊社のステンレス容器には貯蔵容器と排出容器のほかに、加圧容器という製品があります。
加圧容器は名前の通り「圧力」を扱うために造られた容器です。
身近なものだと調理器具の圧力鍋を連想する方がいるかもしれません。??

今回はこのイマイチわかりづらい加圧容器をわかりやすくご説明します。

この記事を読むべき方
  • 圧力容器がどんな容器か知りたい方
  • 圧力容器でどのようなことができるのか知りたい方
  • 内容物の移送でお困りの方

圧力容器ってどんな容器?

圧力容器をしっかりとした言葉で定義すると
「大気圧と異なる一定の圧力で気体や液体を貯留するように設計された容器」となります。

少し噛み砕くと「容器内を大気圧よりも高い状態、もしくは大気圧よりも低い状態に保つことができる容器」を圧力容器と呼びます。
圧力容器には大気圧という言葉がキーワードになることが何となくわかります。

この「大気圧」という言葉は何となく聞いたことがあるけど、詳しくはわからないという人もいるのではないでしょうか。
そこで一度、圧力容器を説明するために、大気圧とはいったい何かをご説明します。

空気が押す力、大気圧

大気圧とは、地上の空気が人や物を押す力のことです。
ただ私たちは普段の生活の中で大気圧を実感する機会は多くありません。
生まれてきたときから大気があることが当たり前になっているからです。

そこで大気圧を実感できる例をひとつあげてみましょう。
標高が高い山の上などにお菓子を持っていくと袋がパンパンになっていることがあります。

お菓子は山の上よりもはるかに標高の低い場所にある工場で密閉状態にされます。
最初は地上の気圧(空気が押す力)とお菓子の袋の中の気圧が均等なため、変化はありません。
しかし、標高が高くなるにつれて袋の外の空気は薄くなり、それに合わせて気圧(空気が押す力)も下がっていきます。
ただ密閉されたお菓子の袋の中は空気の量が変わらないため、地上にいた時と同じ力で袋を押します。
結果、お菓子の袋内の空気を押す力のほうが強いため、お菓子の袋はパンパンに膨らみます。

普段、地上で暮らしているだけでは感じることがない大気圧ですが、標高の高い場所に行くことで、その力を実感することができます。

圧力を保つ容器=圧力容器

ここで圧力容器の説明に戻ります。圧力容器の定義をおさらいすると、
「大気圧と異なる一定の圧力で気体や液体を貯留するように設計された容器」=「容器内を大気圧よりも高い状態、もしくは大気圧よりも低い状態に保つことができる容器」となります。

先ほどの大気圧の例から、上記の定義をさらにかみ砕くと、圧力容器とは「容器内の圧力を、地上で受ける圧力よりも大きい圧力、もしくは小さい圧力に保つことができる容器」と言い換えることができます。
先ほどのお菓子の袋と同じようなイメージです。
お菓子の袋は周りの空気の薄さに関係なく、袋内の気圧を保つことができていました。
圧力容器は周りの空気(大気圧)に関係なく、容器内の圧力を上げたり下げたりできるということです。

では、大気圧以上&以下の圧力を保つことができると、どんなことができるのでしょうか。

圧力容器でできること

あくまで一例ですが、圧力容器でできることをご紹介します。

内容物を大気に触れさせない

大気に触れると酸化(劣化)してしまうような物質を扱うときには圧力容器が適しています。
たとえば、空気による影響を受けてしまう物を一時的に保管する際に、容器内に窒素を充填することにより内部の空気を窒素に置換することで酸化を防ぐことができます。

?内容物を移送する

内容物を別の容器や次工程機器に移送する際に、圧力をかけて押し出すことで移送することができます。
また逆に減圧状態にしておき対象物を引き込むという移送方法もあります。

脱泡する

液体に混ざってしまった空気やガスを抜くには圧力容器を使用します。
容器内を減圧状態にし撹拌を行うことで液中の気泡を除去します。

圧力容器=気密容器

圧力容器の特長や用途がおわかりいただけたでしょうか。
圧力容器の特長はその密閉性にあります。
圧力容器は、容器内の気体や液体を留めておくために気密でき、容器が壊れない頑丈な構造をしています。
ただ、強大な圧力をかけて破損した際は、容器の破片や容器内の物質が飛び散り大変危険なため、扱う容量や圧力の大きさによって容器製作のためのルールがきっちり決まっています。
危険度の高い容器は品質検定が義務づけられ、条件によっては国に認められた工場でしか作れないといった規則があります。

 

ステンレス製の圧力容器をオーダーメイドで製作できます

MONOVATEでは、お客様の要望や仕様に合わせてステンレス製の圧力容器をオーダーメイドで製作しております。圧力容器の用途についてや、今までの製作事例などはこちらのコラムをご覧ください。

圧力容器をご検討中でしたら、お気軽にご相談ください。

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ステンレス容器に使われる蛇口とボールバルブの違いとは?
2018/07/10 09:00

液体の小分けに便利なステンレス容器として、弊社には蛇口付容器とボールバルブ付容器の2種類の製品があります。どちらもウォーターサーバーやジャグのように液体を小分けできますが、蛇口とボールバルブにはどのような違いがあるのかご紹介します。

蛇口とは

主に水を出すために、水道管などの先に取り付けている栓(バルブ)のことです。
カランや水栓などとも呼ばれ、単水栓、混合栓など様々な種類があります。
そのうち、弊社の蛇口付容器には横水栓を取り付けています。

横水栓とは

取り付け面から横に出ている蛇口です。
横水栓は様々な蛇口の基本となる形・構造の蛇口です。
ハンドルを回すだけで簡単に流量を調節できます。
吐出口の向きが決められている固定タイプ、向きが変えられる自在タイプがあります。
弊社の蛇口付容器には固定タイプの横水栓を使用しています。

横水栓の構造

※画像は固定コマ式の例です。

内部にコマ(弁)があり、ハンドルを回すことでコマが上下し開閉します。
コマには普通コマ式、固定コマ式、節水コマ式などがありますが、弊社では固定コマ式の横水栓を使用しています。

普通コマ式

ハンドルを回すと、コマを押さえていた部品(スピンドル)が上がり、コマが水圧によって持ち上がることで吐出する構造で、最も一般的な仕様。

固定コマ式

スピンドルの先端にコマが付いているので、容器内の水量が少なくなり水圧が弱まっても吐出できる。寒冷地仕様と呼ばれる水栓もこの方式(水抜きがしやすい構造のため)。

節水コマ式

コマの大きさが通常よりも大きく、吐出量を抑えることができる。

蛇口のメリット・デメリット

メリット
馴染みがあり使いやすく、取り付けや交換も簡単に行える。 /?ハンドルの回し加減で流量調整が簡単にできる。

デメリット
耐薬品性に劣るため、薬品や溶剤などには使用できない。 / 全開・全閉がすぐにできない。

蛇口付きの製品

ボールバルブとは

設備の配管などでよく使われているバルブです。
使用環境、内容物、接続の継手形状などによって様々な種類があります。
今回はボールバルブの中でも、弊社製のボールバルブ付容器で使われている、ステンレス製ねじ込み式のボールバルブについて説明します。

ボールバルブの構造

※画像はレデューストボアのイメージです。

バルブの内部に円筒状の穴が空いたボール(弁)があり、レバーで弁を90°回転させて開閉します。
ボールの穴の大きさによって、フルボアタイプ、スタンダードボアタイプ、レデューストボアタイプがあります。弊社のボールバルブ付容器では、レデューストボアを使用しています。

フルボア

バルブの内径とボールの穴が同じで、流量損失がない。ボールが大きくなるためバルブ自体も大きくなり、重くなる。

スタンダードボア

ボールの穴がバルブの内径に比べて1サイズ小さい。フルボアタイプとレデューストボアタイプの中間の特長をもつ。

レデューストボア

ボールの穴がバルブの内径に比べて1サイズ以上小さい。安価で、他のタイプよりもバルブ自体をコンパクトにできるが、流量損失は増える。

ボールバルブのメリット・デメリット

メリット
耐薬品性に優れており、溶剤にも使用できる。 / ねじ込み式の配管に接続できる。 /?全開・全閉がすぐにできる。

デメリット
蛇口として使うには、ねじ込みエルボや両ニップルなどで吐出口を作る必要がある。(弊社のボールバルブ付容器にはあらかじめ取り付けてあります) /?流量の微調整がしにくい。(調整しやすいボールバルブもあります)

ボールバルブ付きの製品

蛇口付容器とボールバルブ付容器の選び方

どちらが安い?

蛇口付容器は、容器に穴をあけて横水栓を直接取り付けている構造です。
溶接個所がなく部品点数も少ないため、コスト面では蛇口付容器の方が安価となります

ボールバルブ付容器は、バルブを接続するためにニップルを容器に溶接してバルブを取り付け、ねじ込みエルボや両ニップルなどを組み合わせて吐出口を作っています。

溶剤や薬品などを入れて使うなら?

ボールバルブ付容器のボールバルブはステンレス製で、パッキンもPTFEを使用しているため耐薬品性に優れています。
溶剤や薬品を入れて使用する際にはボールバルブ付容器が適しています。

蛇口付容器の横水栓は、材質が黄銅・青銅で、表面にメッキを施しています。パッキンはNBRを使用しており、ボールバルブに比べ耐薬品性に劣ります。

特注事例 / 関連製品

ご希望の蛇口やバルブを取り付けたステンレス容器を、1品からオーダーメイドで製作できます。お気軽にお問い合わせください。

特注事例

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容器と設備をつなぐ陰の立役者!各継手の特長をご紹介

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ステンレス容器の実験事例:高粘度の液体を垂らさずに移し替える
2018/06/07 09:00

液だれ防止ビーカーはどんな液体でも液だれしない?

粘度が高い液体は、こぼれた際の掃除に時間がかかります。
こぼすと危険な液体の場合は、なおさら液だれを予防したいものです。

今回の実験では、弊社の液だれ防止ビーカーを使用して粘度が高い液体を移し替えてみました。
液だれ防止ビーカーは鋭く突き出た口で中身の液だれ・尻漏れを防止するビーカーです。

果たして粘度が高い液体を周りに垂らさず移し替えることはできるのでしょうか。

こんな人にオススメの記事です!

  • 粘度の高い液体の扱いにお困りの方
  • 弊社のビーカーを使用している/検討している方

 

目次

そもそも粘度って?

ねばりけ(粘性)を、水を1として数値化したものです。
単位はmPa・s(ミリパスカル秒)・CP(センチポアズ)などを使用します。
粘度が高い(高粘度の)液体は水あめやはちみつなどのドロドロとした流れにくい液体、粘度が低い(低粘度の)液体はガソリンやアルコールなどのサラサラした液体を示します。

実験動画

実験したもの

・オリーブオイル(100mPa・s程度)
・はちみつ(10000mPa・s程度)
・(番外編)消毒用エタノール(粘度は水程度だが、表面張力は水の1/3で液だれしやすい)
※粘度は参考値です

弊社の液だれ防止ビーカーとサニタリービーカーで移し替えのようすを比較しました。

 

【中粘度 100mPa・s】オリーブオイルの場合

通常のビーカーでは、口部分の液だれからビーカーの外側で垂れ広がっていきます。

 

液だれ防止ビーカーでも液だれが見られますが、通常のビーカーに比べ少量で垂れ広がることはありません。

 

【高粘度 10000mPa・s】はちみつの場合

通常のビーカーでは、注ぎ終わりビーカーの傾きを戻す際に外側にはちみつが付着し、その部分から液だれしていきます。

 

液だれ防止ビーカーでは少し液は残りますが、床やビーカーの外側に垂れ広がることはありません。

 

【番外編】消毒用エタノールの場合

通常のビーカーでは注ぎ口部分からビーカーの胴部分を伝って尻漏れしてしまいます。

 

液だれ防止ビーカーでは尻漏れを起こさずに注ぐことができました。

実験結果:粘度が高い液体でも、周りを汚さず注げました

液だれ防止ビーカーは粘度が高い液体でも周りを汚さず注ぐことができました。
弊社ではステンレス容器の用途に合わせたカスタマイズをご提案いたします。お気軽にお問い合わせください。

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【関連情報】ステンレス容器の非粘着性を上げるには

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違いが分かってすぐ選べる「ステンレスビーカー選定ガイド」

MONOVATEでは、仕様の異なる3つのステンレスビーカーをご用意しています。
こちらのコラムでは、3つのステンレス製ビーカーの特長と、ご要望別に最適なビーカーをご紹介しています。

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ステンレス容器の実験事例シリーズ

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ステンレス容器の実験事例:ジャケット容器圧力破壊実験
2018/05/09 09:00

ジャケット容器は温度調整が可能なステンレス容器です。
本来はお湯や冷水をジャケット槽に流して、容器内の液体を温度調整します。
100度を超える高熱で温めたい場合は水蒸気を使用するという手段が考えられますが、MONOVATEの常圧用ジャケット容器は構造上、圧力に耐えられないので水蒸気は使用できません。
(耐圧用もございます。耐圧用はこちら

しかし時々、ジャケット容器に圧力を間違えてかけてしまい容器を破壊してしまうお客様がいらっしゃいます。容器の破壊は作業者の怪我や、中身の液体が飛散するなど大きな事故に繋がってしまいます。

実際に、ジャケット容器に圧力をかけた場合どのくらい危険なのか実験してみました。

ステンレス容器の実験事例:ジャケット容器圧力破壊実験

 

今回は内槽と外槽の2層構造を持つジャケット容器を使い実験を行います。
ジャケット容器外槽の排水口を塞いだ状態で、水を注入して、水圧による外槽の変化を観察します。
(ジャケット容器の詳細はこちら)

実験開始。外見に大きな変化はありませんが、徐々に容器内部に変化が現れました。

容器内部に大きなへこみが発生しました。

加圧が進むと容器内部のへこみは内面周囲に広がっていきます。

容器内部が膨らみあがり、全面変形してしまいました。

内面の変形に限界が来たところで、折り目に亀裂が入り、外槽内の水が吹き上がりました。

実験結果

実験の結果、ジャケット容器に圧力がかかると内部で破壊が起こりました。
外槽に注入した水が勢いよく噴き出ている様子から、ジャケット容器の破壊が大きな事故につながることは想像に難くありません。

もし水蒸気等の圧力をかけられる容器をお探しのお客様には、このような製品をおすすめいたします。

【DT-TJ-L】鏡板型耐圧ジャケット容器 脚付

ジャケット部分が耐圧仕様のステンレス容器です。

詳しい製品情報を見る

 

デモ機の貸出、デモ実験承ります!

MONOVATE株式会社では容器の製作をご希望される方にデモ機の貸し出しや、製品実験を行っております。
原料や材料との相性、製品の使用感を確認したいなどの声にお応えします。
ぜひお気軽にご相談ください。

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ステンレス容器の「見える化」に欠かせないガラス
2018/04/04 09:00

ステンレス容器にガラス製品を組み合わせることによって、ステンレス容器のデメリットを解消し、より快適に使えるようになります。
今回はガラスの種類についてと、ステンレス容器との関係性について簡単にご紹介します。

 

そもそもガラスとは…

ガラスは、ソーダ灰やケイ酸などを高温で溶かした後に冷却することで作られる、透明な物質です。
硬い、汚れが落としやすい、薬品に強い、など様々な特長があります。
日常生活・産業分野ともに広く使われています。

ガラスは3種類だけで95%を占めている

一般的に使われているガラスは主に、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ほうけい酸ガラスの3種類に分けられます。
この3種類だけで全ガラスの95%程度を占めています。

ソーダ石灰ガラス

最も一般的なガラスです。
窓ガラスやガラス瓶などに使われています。

主な原料:ケイ酸、ソーダ灰、石灰

鉛ガラス(クリスタルガラス)

屈折率が大きく、カット模様を付けると輝きます。
食器や装飾品などに使われています。

主な原料:ケイ酸、炭酸カリウム、酸化鉛

ほうけい酸ガラス(耐熱ガラス)

熱膨張率が小さく、急な温度変化に耐えられます。
耐薬品性にも優れており、実験器具や薬瓶などに使われています。

主な原料:ケイ酸、ホウ酸、ソーダ灰

その他のガラス(特殊ガラス)

ガラスは上記3つ以外にもたくさんの種類があり、特殊ガラスなどとも呼ばれます。
しかし個々の生産数は少なく、全ガラスの5%程度にしかなりません。

合成石英ガラス

ほぼ100%石英でできており、透明度が高く、耐食性、耐熱性に優れています。
半導体分野や光学機器などで使われています。

合わせガラス

2枚以上のガラスを樹脂製の膜で貼り合わせたガラスです。
割れても破片が飛び散らないので、防犯・防災用途などで使われています。

 

この他、複層ガラス/結晶化ガラス/有機ガラス/低融点ガラスなど、多様な用途に応じたガラスが作られています。

ガラスとステンレス容器の関係

ステンレス容器は頑丈で壊れにくいのですが、透明ではないため内部を見ることができません。
ステンレス容器のデメリットである「内部の様子を確認できない」は、ガラス製品を組み合わせることで解消できます。
※通常弊社で使用しているガラスは耐熱強化ガラスで、特殊ガラスに当てはまります。成分的には「ほうけい酸ガラス」の一種になります。

ステンレス容器と組み合わせて使うガラス製品の例

のぞき窓

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ステンレス容器の内部の監視・確認用として、窓にガラスを使用したステンレス製のぞき窓があります。
のぞき窓をステンレス容器の蓋に設置することで、蓋を開けることなく内部を確認できるようになります。
のぞき窓には、様々な種類があります。選定についてはこちらのコラムをご覧ください。

ガラスの使用がNG / ガラスの割れ・飛散が怖いときは…

ガラスではなく透明樹脂を組み合わせて使うこともできます。内容物に応じて材質を選定する必要があります。

透明アクリル蓋

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アクリル窓付きの蓋

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その他特注対応にて、ポリカーボネート、塩ビ、PET樹脂などの実績もありますので、ガラスの使用が難しい場合はご検討ください。

 

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MONOVATEでは、1品からのオーダーメイド製作を承っております。「使いにくい」「ちょうどよいサイズがない」などのお悩み、製作可否などお気軽にご相談ください。

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