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技術コラム

ステンレス容器でも内容物の残量を簡単に確認したい!
2016/02/01 00:00

ステンレス容器はガラスやプラスチック製の容器に比べ、耐久性やサニタリー性などの面で優れていますが、直接中身が見えないという弱点があります。

容器内でなにかを保存したり反応させる、あるいは混合させたりするときに中身を確認したいということはよくあるでしょう。しかし、通常のステンレス容器は本体・蓋とも不透明で中身を確認することはできません。

そこでこの記事では、ステンレス容器の内容物の残量やようすを確認できるようにするオプション・仕様をご紹介します。

1. 残量だけを見たい

内容物の残量さえわかればよいという場合には、「レベル計」で水位を見たり、「レベルセンサー」を取り付けて測定する方法があります。

1-1. レベル計

ステンレス容器の側面に取り付けるPFAチューブ型のレベル計です。

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PFAチューブの長さは任意に決められ、PFAチューブに通る内容物から簡単に残量を確認できます。
?PFAチューブとステンレス容器との継手はSUS316製です。継手はステンレス容器側のソケットにねじ込んで取り付けするタイプとなります。
?レベル計はステンレス加圧容器でも使用出来る耐圧強度(0.4MPa)があります。

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レベル計のオーダーメイド事例

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「カバー付レベル計」

レベル計の保護にステンレス製のカバーを取り付けることもできます。
?カバーには目盛りをつけることも可能です。

「洗浄時にレベル計を外して洗いたいのですが…」

ソケットにねじ込んで接続するタイプは取り外しができません。
?洗浄時にレベル計をステンレス容器から取り外して洗浄したい場合には、取り外しの出来るソケット型ジョイントを使用したヘルール接続タイプのレベル計を取り付けいたします。
?お問い合わせやお見積り時にご要望をお伝えいただければ、内容物に最適なレベル計をご提案いたします。

1-2. 角フランジのぞき窓【KNM】

ステンレス容器の側面に取り付ける、長方形の角フランジのぞき窓です。耐熱強化ガラスの窓ガラスから内容物の残量を一目で確認できます。のぞき窓から容器内部のようすも把握できますが、主に残量を確認したいときに適しています。

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角フランジのぞき窓の可視範囲は、用途や内容物に応じて決めることができます。
?フランジやカバー、ネジはSUS304製で、シリコンゴム製のパッキンが付属します。
?ネジでの取り付けのため、簡単に分解や洗浄をすることができて取り扱いが簡単です。

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角フランジのぞき窓のオーダーメイド事例

角フランジのぞき窓特注イメージ

「目盛り板の取り付け」

ご要望に応じて、角フランジのぞき窓のカバー部に目盛りを付けることや、目盛り板を取り付けることも可能です。

ステンレスホッパーに取り付けできますか?

液体用途のステンレス容器だけではなく、粉体用途のステンレスホッパーなどにも取り付けが可能です。?

1-3. レベルセンサー

?ステンレス容器自体を加工せずに、内容物の残量を確認する方法です。

レベルセンサー(液面計)と呼ばれる機器を使用し、液面の高さを計測します。。

例)フロート式液面計、静電容量式液面計、超音波式液面計

レベルセンサーの種類や詳細は下記の記事でご説明しています。あわせてご覧ください。

レベルセンサーの種類について知る

2. 内部のようすも見たい

残量を確認するだけでなく、内容物のようすも確認したいという方には、①目盛加工+②内容物が見える蓋がおすすめです。以下でそれぞれについてご説明します。

2-1. 目盛加工

ステンレス容器に目盛加工を施すことで、残量を確認できるようにします。以下では二つの加工方法をご紹介します。

目盛り加工(打刻)

ステンレス容器に目盛りを直接打刻する加工方法です。

目盛付容器(蓋無しイメージ)

外側から内側に向けて打刻しますので、目盛りは消えるということがありません。
?目盛りの間隔や数は、内容物や用途などご要望に応じて任意の場所や個数に決めることができます。

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目盛り加工のオーダーメイド例

目盛イメージ

「10L毎の目盛りを長くする」

目盛りの長さは弊社では25mmが標準ですが、目盛りの長さを長くすることも可能です。

目盛りは何か所から加工できますか?

目盛りは1か所から加工することができます。
?ただし目盛りの間隔が狭いなど加工ができない場合もあります。

目盛り加工(内面マーキング)

ステンレス容器の内面にレーザーマーキングにて目盛りを加工する方法です。

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?マーキングのイメージ

打刻と違い、容器内面がフラットなため粉などが溜まりません。
?マーキングはステンレス容器に直接加工するため異物になりません。
?目盛りの大きさや数などの仕様は、内容物や用途に応じて任意に決められます。
?※写真のタンクはマーキング後電解研磨したものです。

レーザーマーキングとは何ですか?

ステンレス容器のバリデーション管理にも使用される印字方法です。
?ステンレスの表面をわずかに削りマーキングするため異物にならず、洗浄しても消えることはありません。

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2-2 内容物が見える蓋

ステンレス容器の内部を簡単に確認できるようにするために、蓋に「のぞき窓」を付けたり、蓋に透明素材を採用したりする方法があります。

のぞき窓【NMシリーズ】

ステンレス容器の蓋に設置したヘルールに取り付けるサイトグラスです。

蒸気や内容物の飛散で窓が曇っても、視界を確保できるワイパー付き、LEDライト付き、ネットワークカメラ付きなど様々な種類があります。

ヘルール接続のため簡単に取り外しでき、分解や洗浄ができます。

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のぞき窓のオーダーメイド事例

「赤外窓仕様ののぞき窓」

放射温度計で内部温度測定ができるように窓ガラスを赤外窓仕様にしました。
のぞき窓の標準ガラスは耐熱強化ガラスですが、お客様のご希望や使用状況に合わせてガラス窓の仕様変更が可能です。

透明アクリル蓋付容器

通常のステンレス製の蓋ではなく、透明素材の蓋を採用した製品です。

CTH-AF製品写真

蓋には食品衛生法に適合した透明アクリル樹脂を使用。ガラスに比べ透明度や耐衝撃性に優れ、万が一破損したとしても破片が大きく飛び散らず安全です。

のぞき窓に比べ蓋全体が可視範囲になるので、内容物のようすをよく確認できます。

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分割蓋

蓋に開口部を設け、簡単に内容物を確認できるようにしたステンレス製の蓋もあります。

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分割蓋は蓋を半分ずつ完全に取り外せるのが特長で、その広い開口部から内容物を確認できます。水や汚れが溜まりにくい構造になっており、衛生面にも配慮しています。

また、分割蓋と異なり完全に取り外すことはできませんが、一部を開閉できるようになっている「割蓋シリーズ」もあります。

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